研究領域 | 共創的コミュニケーションのための言語進化学 |
研究課題/領域番号 |
18H05060
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都大学 (2019, 2021) 東京大学 (2018) |
研究代表者 |
明地 洋典 京都大学, 教育学研究科, 准教授 (50723368)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 意図推論 / 語用論 / 定量化 / 非定型発達 |
研究成果の概要 |
ヒトのコミュニケーションでは、同じ記号が文脈によって異なる意味を伝える。この様式が成立するのは、発話が文脈を考慮して協力的かつ合理的に行なわれることを前提に意図が推論されるからであると考えられる。この前提をもとにした確率論モデルを用いて検討を行った。1)文脈を考慮したコミュニケーションを行う傾向が弱いことが診断的特徴として挙げられる自閉スペクトラム者も、上記の前提に基づいて発話の意図を推論することが示唆された。2)文脈を介したコミュニケーション様式は、話し手が意図明示的手がかりを示しつつ、それ自体では曖昧な言葉を用いることで、ヒトの情報伝達の効率化に寄与する可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
文脈依存的コミュニケーション様式は、ヒトにとって普遍的であるだけではなく、生物としてのヒトの本質である協力性と推論能力に根差したものであることが示唆された。この様式は、時空間や文化・言語的慣習などを共有している顔見知り同士による対面状況を前提に収斂した結果であると考えられる。一方、近代的コミュニケーションは、必ずしも対面ではない場面で行われ、また、文脈を共有していない状況で匿名で行われることも多い。そのため、齟齬や軋轢、分断などが生じやすい。ヒトの未来のコミュニケーションを考える上では、文脈が補填され、協力的性質が引き出されるような場や技術を創出することが重要となってくることが示唆される。
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