研究領域 | 共創的コミュニケーションのための言語進化学 |
研究課題/領域番号 |
18H05070
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
川合 伸幸 名古屋大学, 情報学研究科, 教授 (30335062)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 警戒音声 / 言語進化 / 霊長類 / ヘビ / 自閉症モデル動物 / 第三者視点 |
研究実績の概要 |
ある種の霊長類はヘビを指示する警戒音声を有するが、そのような音声と視覚的定位は学習が必要とされてきた。学習せずに警戒音声(聴覚情報)がヘビの視覚刺激と連合していることを示した結果は、限定的にしか示されていない。 本研究では、警戒対象の仲間への伝達が音声言語の起源であったとの仮説を検討するために、マーモセットが警戒音声を聞いているときにヘビを長く見るかをテストした。その結果、コンタクトコール(Phee)を聞いているときには、ヘビ以外の動物を見る傾向があり、警戒音声(Tsik-ek)を聞いているときにはヘビを見る時間が長かったが、これらは有意な差ではなかった。また、自閉症モデル・マーモセットでも同じことを確かめたところ、警戒音声を聞いているときには、ヘビを見る時間が長かったが、コンタクトコールを聞いているときにはヘビとほかの動物を見る時間に違いはなかった。
視点取得能力の種差を検討するために、第三者互恵性認識を共同養育する社会性が高いとされるマーモセットと、独裁的されるニホンザルで比較した。その結果、マーモセットはこれまでと同様に(Kawai et al., 2014; Yasue et al., 2015)、独占的な演者が差し出す食物の受け取りを忌避したが、ニホンザルはどの条件でもまったく同じ確率で食物を受領した。このことは、すべての霊長類が他者間の交渉である、第三者の互恵/非互恵的交渉を理解できるのではなく、他者の視点に立てるのは特定の社会構造をもつ種に限られることを示唆する。マーモセットやヒトのように向社会的な種が他者視点を進化させた可能性が考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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