研究領域 | 共創的コミュニケーションのための言語進化学 |
研究課題/領域番号 |
18H05087
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
奥田 次郎 京都産業大学, 情報理工学部, 教授 (80384725)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2019年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2018年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 実験記号論 / 記号列階層構造 / 字義的な意味 / 言外の意味 / ミラーシステム / ブローカ野 / 脳波フィードバック訓練 / 脳情報モデル検証 / 脳情報フィードバック訓練 / 因果効果 / モデル検証 / 接地 / 脱接地 / 脳波 / 状態弁別 / 機能変調 / 記憶に基づく将来展望 |
研究実績の概要 |
2名の人間が複数の記号の組み合わせからなる記号列を媒体として自身の意図を表現し、互いに共有する仕組みを形成する過程を検討するための実験課題を開発し、行動実験と脳波計測データの特徴分析を行った。3つの記号から成る記号列を用いて課題画面中の具体的な対象物の情報を表しながら、その対象物に対する自身の意図を記号列の構造に重層的に埋め込んで他者に伝達する行動の観測に成功し、関連する脳波特徴を同定した。特に、記号列の構成を思考する過程に特有の、左前頭部から左右頭頂部と後頭部にかけての11Hz脳波パワーの抑制特徴を見出した。この脳波結果と従来の神経科学的知見より、記号列構造を用いて外界対象の意味と対象に対する意図を同時に表そうとする過程に、意図の理解や表現に関わると考えられる頭頂部ミラーシステムと、言語構造処理への関与が示唆されている左前頭葉ブローカ野周辺領域、言語の意味処理に関わるとされる側頭後頭葉領域の間の情報統合が関わるという仮説モデルを提唱した。 提案した脳情報モデルを操作的・因果的に検証する新しい手法として、モデルに対応する脳波特徴の生起訓練前後での行動変化を調べる構成的検証の考案と試行を行った。モデル検証のための脳状態自律操作訓練として、新規の参加者に対して、左前頭部、左右頭頂部、左右後頭部の計5領域の脳波パワー抑制度合を5角形グラフで視覚フィードバックする訓練試行を、4日間にわたり計3,200試行実施した。訓練の結果、初日から最終日にかけて脳波特徴の自律生起に成功した参加者において、訓練後の情景画意図理解と、記号列構造を用いた意図表現の向上が見られた。特に、意図の理解との関係を想定していた頭頂部脳波特徴の生起成績が高いことと対応して、情景画意図理解が顕著に向上した。これらの結果から、複数要素から成る脳モデルの構成的検証を脳波状態訓練によって行える可能性を示した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
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