研究領域 | グローバル秩序の溶解と新しい危機を超えて:関係性中心の融合型人文社会科学の確立 |
研究課題/領域番号 |
19H04513
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
松本 尚之 横浜国立大学, 大学院都市イノベーション研究院, 教授 (80361054)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
|
キーワード | 文化人類学 / ナイジェリア / 中国 / 移動 / モビリティ / 経済 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、東アジアとアフリカを結ぶ人の移動に注目し、移動を契機としたアフリカ系移民と中国系移民の相互関係について研究を行う。ナイジェリア研究を専門とする研究代表者が、中国研究者である研究協力者とともに、中国広州およびナイジェリア・ラゴスにおける二つの移動主体を対象とした協同調査を実施する。それによって、複数の移動主体の関係性を動的に把握するための協同型フィールド調査の可能性を検討することが、本研究の課題である。
|
研究実績の概要 |
本研究においては、2020年度に東アジアとアフリカを結んだ人とモノの流通経路に着目し、ナイジェリア人と中国人の関係性に焦点をあてた調査を実施する予定であった。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大によって前提となるフィールドワークを実施することが不可能となった。そのため、繰越申請を行い、2022年度まで研究期間を延長した。 2022年度には日本およびナイジェリアにおいて水際対策が緩和されたことを受け、はれて2022年9月にナイジェリアにおけるフィールドワークを行うことができた。主にラゴスにおいて、チャイナタウンおよび教育機関(ラゴス大学中国語学科および孔子学院)の調査を行うとともに、エヌグ州において地方に広がる中国人ネットワークの調査を行った。その結果として、中国=ナイジェリアの人やモノの移動について考察するための貴重なデータを収集することができた。特に、中華料理の受容を扱った調査では、アフリカと東アジアを結んだモノの流通の好例として料理に注目し、データの収集および分析を行った。ナイジェリアにおいて中華料理は、ナイジェリア人中間層向けのファストフード店から高所得者向けの高級料理店、在ナ中国人向けの食堂など、様々な階層に普及している。さらには、現地で発明された料理やローカルな料理の一部となったものまで、「中国料理」の枠には収まらない多様性が生まれている。調査を通じて、グローカル化という言葉では単純には表せない、多元的なモノの移動、受容の過程を捉えることができた。その成果については、研究協力者とともに今後論文として発表する予定である。 一方で、中国において厳格な水際対策が継続した結果、中国における協働調査は実施することができずに研究期間を終えることとなった。同国における調査は、今後の課題として機会をみて再挑戦したい。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|