研究領域 | 配位アシンメトリー:非対称配位圏設計と異方集積化が拓く新物質科学 |
研究課題/領域番号 |
19H04593
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
張 浩徹 中央大学, 理工学部, 教授 (60335198)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | キラル / レドックス活性錯体 / ジオキソレン / シンコニジウムカチオン / 混合原子価 / 液晶 / リチウムイオン / エチレングリコキシ鎖 / キラル認識 / 結晶 / 液体 / レドックス / 長鎖 / 金属錯体 / 動的変換 / 電気化学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究「レドックス活性キラル錯体集合体の電気化学的異方性変換」では、レドックス活性な有機配位子を含むキラル錯体分子が集積化した結晶・液晶・液体を構築する。その目的は、凝集相に対する直接電気化学的レドックスを誘発することで、分子機能(電荷・スピン・不斉等)と集合相が階層的に連動する分子系を構築することにある。分子レベルにおける不斉種・不斉の強度・不斉の有無を集合相の異方性・次元性と結合させると共に、それをレドックスにより精密に変換・制御することで、自然界の対称性の破れを検証しうる配位アシンメトリーの学理を確立し、電気化学駆動制御型の光-電気-機能変換プラットホームを構築する。
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研究実績の概要 |
本研究は、レドックス活性能を有するキラル錯体分子集合体を創成し、凝集相における電気化学反応を誘発することで、不斉構造と連動した異方的相状態の動的変換と機能発現を指向している。具体的には、種々のキラル錯体分子を用いた結晶相・液晶相・液体相を合理的に設計・構築し、これらに対する直接電気化学的レドックスを誘発することで、①不斉分子の状態変換に基づいた機能、②集合相に基づいた機能及び、③その相乗効果に基づく機能発現(変換)を目指した。 1.電解質複合型レドックス活性錯体の創成 レドックス活性錯体集合体に対する直接的レドックスを誘起すべく本研究では、エチレングリコキシ(EG)鎖を共存させた錯体分子を新規に合成し、これと各種Li電解質との複合化を試みたところ、複数のLi塩とレドックス錯体が側鎖部位で相互作用することを固液相で見いだした。また複数の結晶構造解析よりレドックス活性層とLi+層からなる集積構造を構築することを明らかとした。以上の結果は、溶液電解質を用いない直接的な電気化学的状態変換の実現性を強く示唆する結果であり、分子レベルにおける精密設計とバルク機能変換をリンクする重要な知見と考えられる。 2.レドックス活性型トリス錯体のキラル認識能 ラジカル性セミキノネートを有するCr(SQ)3は、配位子上での多段階のレドックス応答を示し、一電子還元により混合原子価型配位子を含むモノアニオンを生じる。本研究では、多様なキラルカチオン認識能を示すことが知られているTRISPHATアニオン類似の[CrSQ2Cat]-がシンコニジウムキラルカチオンと複合化し、キラル集積体を与えることを確認した。以上の結果はキラリティを持つ各種分子とレドックス活性な配位子が相互作用することで物質のキラリティを制御しうることを示す結果である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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