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不自然なハイブリッドマシナリーがつくる新奇多彩なジテルペン

公募研究

研究領域生物合成系の再設計による複雑骨格機能分子の革新的創成科学
研究課題/領域番号 19H04660
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関九州大学

研究代表者

一瀬 博文  九州大学, 農学研究院, 准教授 (00432948)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
キーワードシトクロムP450 / ジテルペノイド / 糸状菌 / ジテルペン / P450 / ハイブリッドマシナリー
研究開始時の研究の概要

担子菌および麹菌に由来するシトクロムP450モノオキシゲナーゼ(P450)の潜在機能を活用し、植物型ジテルペノイドを例とするモノ創り新戦略を創発する。植物のジテルペン合成酵素と糸状菌のP450を組合わせた「不自然なハイブリッドマシナリー」を構築して「新奇多彩なジテルペノイド」の合成を達成し、多様な疑似天然物を獲得して生物活性を探る。さらに、糸状菌P450の機能強化・改変を達成してマシナリー性能の強化を図ることで、有用天然物の高効率生産を加速する。

研究実績の概要

本研究では、植物ジテルペン合成酵素 (DTS) と糸状菌シトクロムP450モノオキシゲナーゼ(P450)を酵母Saccharomyces cerevisiaeに発現させて人為的なハイブリッドマシナリーを構築し、植物型ジテルペン骨格分子が多彩に修飾を受けた化合物の創出を目指す。前年度までに、酵母のゲラニルゲラニルピロリン酸(GGPP)供給代謝経路を増強した宿主株を作成した。本年度は、アビエタジエン・ミルチラジエン・エントカウレン合成酵素と各種P450を当該酵母に共発現させ、ジテルペン誘導体の生物合成に挑戦した。一連の検討においては、DTSと425種類の糸状菌P450 (褐色腐朽担子菌Postia placenta由来184種、白色腐朽担子菌Phanerochaete chrysosporium由来120種、麹菌Aspergillus oryzae由来121種)を共発現する形質転換酵母を作出し、GC-MSにより網羅的に代謝物の生成を追跡した。スクリーニングの結果、アビエタジエン合成酵素およびP. placenta由来のP450を共発現する株においてアビエタジエン水酸化体が生じることを明らかにした。当該化合物を精製してNMRによる解析を加えることで、生成物の化学構造を決定することにも成功している。生じたアビエタジエン水酸化体は天然において希少な化合物であるが、植物DTSと糸状菌P450の人為的な組み合わせによって効率的に産生することを可能にした。また、アビエタジエン水酸化体が各種生物活性を示すことも期待され、当該化合物の高度利用にも期待が持たれる。一方、ミルチラジエン・エントカウレンを用いたスクリーニングにおいては生成物の蓄積を確認することが出来なかった。酵母におけるミルチラジエン・エントカウレンの蓄積量を向上させるなどの検討を加え、更なる研究を進めている。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて 2021 2020 2019

すべて 学会発表 (12件)

  • [学会発表] 有用ジテルペノイドの獲得に向けた糸状菌シトクロムP450の機能探索2021

    • 著者名/発表者名
      永友百合香、北岡卓也、一瀬博文
    • 学会等名
      第71回日本木材学会大会、東京(オンライン開催)
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 担子菌カワラタケが有するシトクロムP450の機能ライブラリ2021

    • 著者名/発表者名
      本田萌、北岡卓也、一瀬博文
    • 学会等名
      第71回日本木材学会大会、東京(オンライン開催)
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 多彩なセスキテルペノイドの合成を可能とする糸状菌シトクロムP4502021

    • 著者名/発表者名
      磯貝強、北岡卓也、一瀬博文
    • 学会等名
      第71回日本木材学会大会、東京(オンライン開催)
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 担子菌におけるセスキテルペン合成酵素の機能多様性2021

    • 著者名/発表者名
      増永夏輝、北岡卓也、一瀬博文
    • 学会等名
      第71回日本木材学会大会、東京(オンライン開催)
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 新規多彩なジテルペノイドの産生に向けた糸状菌シトクロムP450の探索2020

    • 著者名/発表者名
      永友百合香、北岡卓也、一瀬博文
    • 学会等名
      第70回日本木材学会大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 非天然生合成マシナリーの構築による有用トリテルペノイド合成2020

    • 著者名/発表者名
      大園昂貴、北岡卓也、一瀬博文
    • 学会等名
      第70回日本木材学会大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 担子菌のセスキテルペン合成酵素が産生する多彩な複雑骨格分子2020

    • 著者名/発表者名
      増永夏輝、筌場翔太、北岡卓也、一瀬博文
    • 学会等名
      第70回日本木材学会大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 白色腐朽担子菌カワラタケが有するシトクロムP450遺伝子のクローニング2020

    • 著者名/発表者名
      本田萌、北岡卓也、一瀬博文
    • 学会等名
      第70回日本木材学会大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 褐色腐朽担子菌Postia placentaが有するセスキテルペン代謝能2019

    • 著者名/発表者名
      木村紘也、一瀬博文、北岡卓也
    • 学会等名
      第71回日本生物工学会大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 担子菌が有するセスキテルペン合成酵素の機能解明と利用2019

    • 著者名/発表者名
      増永夏輝、筌場将太、北岡卓也、一瀬博文
    • 学会等名
      第71回日本生物工学会大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 糸状菌シトクロムP450の潜在機能を活用したトリテルペノイド生合成2019

    • 著者名/発表者名
      大園昂貴、北岡卓也、一瀬博文
    • 学会等名
      第71回日本生物工学会大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] アビエタン型ジテルペノイドの変換を可能とする糸状菌シトクロムP450の探索2019

    • 著者名/発表者名
      永友百合香、北岡卓也、一瀬博文
    • 学会等名
      第26回日本木材学会九州支部大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-12-27  

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