研究領域 | 光圧によるナノ物質操作と秩序の創生 |
研究課題/領域番号 |
19H04675
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
金田 隆 岡山大学, 自然科学研究科, 教授 (20243909)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
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キーワード | エクソソーム / 光圧 / 金ナノ粒子 / キャピラリー電気泳動 / イムノアッセイ / CD63 / がん診断 / がん細胞 / 捕集 / タンパク質 / 電気泳動 |
研究開始時の研究の概要 |
エクソソームは細胞から放出される直径30~100 nmの膜小胞体であり、細胞間のコミュニケーション、がん転移に関連し、がんのバイオマーカーとしての利用やその機能解明が期待されている。本研究ではレーザー光により発生する光圧を利用して、従来法より迅速、簡便にエクソソームを捕集濃縮する方法、並びに捕集したエクソソームを化学計測する新規手法を開発し、早期がん診断法への応用に展開する。金ナノ粒子による捕集速度短縮の機構解明、キャピラリー電気泳動によるエクソソーム内のタンパク質計測法、並びに選択的なエクソソーム捕集法を開発する。
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研究実績の概要 |
まず、前年度の研究において課題となった抗体とエクソソームとの反応性について検討した。前年度の研究結果から、エクソソームを溶解するために用いていた界面活性剤が抗体を不活性化することがわかった。したがって、界面活性剤を用いずにエクソソームと蛍光標識抗体を反応させる方法について検討した。エクソソームを界面活性剤により溶解させずに、蛍光標識抗体と反応させると、蛍光標識抗体は変性せずにエクソソームに結合することが明らかとなった。この結果に基づき、エクソソームを過剰の蛍光標識抗体と反応させた後に、溶液からエクソソームを除去して遊離の蛍光標識抗体を測定することで、エクソソームに結合した蛍光標識抗体量を測定できることを見出した。この方法によりエクソソーム上の目的タンパク質の量を測定することに成功した。次いで、キャピラリー上にエクソソームを捕集し、回収するために、フロー系でエクソソームを捕集するシステムを構築した。角型のキャピラリーにエクソソーム懸濁液を流し、キャピラリー表面にレーザー光を集光することで、光圧によるエクソソームの捕集を実現した。このとき、キャピラリー内壁が正電荷をもつように表面修飾し、正電荷をもつ金ナノ粒子を添加することで、捕集効率を向上させることができた。捕集したエクソソームを回収し、開発したエクソソーム計測法により測定することで、細胞培養液中のエクソソームを捕集、濃縮、回収、計測することに成功した。捕集時間を14分としたとき、濃縮倍率は正電荷をもつ金ナノ粒子を用いた場合には150倍、抗体で修飾した金ナノ粒子を用いた場合には250倍であり、迅速かつ高倍率なエクソソームの捕集と計測を実現した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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