研究領域 | 新光合成:光エネルギー変換システムの再最適化 |
研究課題/領域番号 |
19H04725
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
森垣 憲一 神戸大学, バイオシグナル総合研究センター, 准教授 (10358179)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 光合成 / チラコイド膜 / 人工膜 / 蛍光 / 電子伝達 |
研究開始時の研究の概要 |
チラコイド膜における構成タンパク質の2次元分布や相互作用が光合成電子伝達、プロトン濃度勾配をどのように制御するかは、光合成機能に本質的に重要でありながら葉緑体を用いた解析が難しく、理解が充分にできていない難問題である。本研究は、チラコイド膜をガラス基板表面に再構成し、光合成関連タンパク質群の2次元分布が光合成電子伝達とプロトン濃度勾配形成に与える影響を解析する技術を開発する。光合成電子伝達機構を完全な形で再構成し光合成関連分子の動的分布、機能を定量的に解析することで、これまでブラックボックスであった光合成分子機構を詳細に解析する手法論を実現する。
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研究実績の概要 |
高等植物の光合成を行うチラコイド膜には、光合成電子伝達を通じて光エネルギーを化学エネルギーに変換する多様な分子群が2次元膜内に配置されている。本研究は、チラコイド膜における光合成関連タンパク質の動的な分子分布や超分子構造形成が光合成機能にどのように寄与するかを、分子レベルで定量的に解析できる革新的なin vitro評価技術として、固体基板表面に人工チラコイド膜を形成し高感度で機能解析する技術を開発した。そのため、光リソグラフィー技術によりパターン化形成されたポリマー脂質膜に、植物由来のチラコイド膜を導入した。チラコイド膜を高圧処理により断片化し、リン脂質ベシクルを融合促進剤として添加することでパターン化人工膜に導入できることを発見した。そして、チラコイド膜とリン脂質ベシクルの量比を調節することで、区画内に任意の密度でチラコイド膜を導入できることが分かった。電子受容体や阻害剤存在下でのクロロフィル蛍光計測から、光化学系II(PSII)の電子伝達活性の一部が保持されていることが示唆された。一方、低温蛍光観測の結果より、人工チラコイド膜において光化学系I(PSI)は複合体を維持しているものの、PSIIは反応中心と集光性クロロフィルタンパク質複合体(LHCII)が分離していることが示唆された。現在、低温での蛍光イメージング、高速AFMなどを用いて人工チラコイド膜における分子分布を検証しており、今後分子分布の精密計測・操作を通じて光合成機能における分子分布の役割を解明してゆきたい。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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