研究領域 | スクラップ&ビルドによる脳機能の動的制御 |
研究課題/領域番号 |
19H04759
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
加藤 総夫 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (20169519)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 全身炎症 / 扁桃体中心核 / 痛み誘発適応的神経可塑性 / 最後野 / 炎症性疼痛 / マイクログリア / lipopolysaccharide / FosTRAP法 / 痛み / 腕傍核 / 扁桃体 / 炎症メディエーター / シナプス可塑性 / TLR4 / 痛みネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
神経系の機能を改変し、状況に適応することは、生存可能性を向上させるために必須の生物学的ミッションである。炎症性疼痛によって生じる侵害受容-扁桃体のスクラップ&ビルド(S&B)による機能改編が、同時に活性化される「炎症」情報によってswitch-onされる、という「炎症=痛み神経回路S&Bのプライマー」仮説を検証し、どのような炎症シグナルが、どのような機構を介して、どのようにシナプスの機能改編を引き起こすのか、解明を試みる。このために (1) 炎症性疼痛による腕傍核-扁桃体シナプス可塑性における炎症メディエーターの関与の解明、 (2) 全身性炎症によって生じるシナプス可塑性の機構の同定を進める。
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研究実績の概要 |
炎症が中枢ネットワークの可塑的変化を介してシナプス伝達や行動に影響を及ぼす機構を解析し下記を明らかにした. 1.全身炎症の脳内活性化の可視化:FosTRAP法を応用し,全身炎症によって活性化する「炎症活性化脳内ニューロン」を可視化するとともに,光遺伝学,および,化学遺伝学の手法を用いてこれらのニューロンの興奮性を介入的に操作する技術を確立し,最後野・孤束核,腕傍核,扁桃体の一部に適用した.酢酸腹腔内注射,大腸炎モデル,口唇部炎症などによって活性化する腕傍核・扁桃体中心核のニューロンは必ずしも重複せず,身体の部位や炎症の状況に依存して,脳内の異なるニューロン集団によってその身体状況が表象されその応答を形作る可能性が示された. 2.全身炎症による危機回避回路シナプス効率の変容:lipopolysaccharide腹腔内投与によって生じさせた急性全身性炎症が,腕傍核,扁桃体系を活性化する事実を見いだした.さらに,この活性化が,扁桃体中心核内の亜核群ニューロン間のシナプス伝達を可塑的に修飾し,扁桃体中心核から中脳水道周囲灰白質へのシナプス伝達を亢進する事実を見いだした(Sugimura et al., 投稿準備中). 3.炎症性疼痛による集団の社会的階位の脱安定化:共同飼育マウスは安定した社会的地位関係を形成し,それが,前頭前野~扁桃体系によって制御されている事実が示されている.社会階位最高位のdominantマウスの炎症性疼痛によって,同マウスの地位が下降するだけではなく,集団全体の階位構造が攪乱される事実を見いだした(Ibukuro et al., 投稿準備中). これらの成果により,生存や社会性に関与する脳内の神経回路が,炎症によって可塑的な変化を示し,危険な内的および外的状況に対しての情報処理および危機回避的行動を促進する可能性が示された.
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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