研究領域 | スクラップ&ビルドによる脳機能の動的制御 |
研究課題/領域番号 |
19H04766
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
佐藤 耕世 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所フロンティア創造総合研究室, 研究員 (40451611)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / 同性愛行動 / サトリ変異体 / fruitless / 転写因子 / 電気生理学 / パッチクランプ / シングルセル解析 / キイロショウジョウバエ / satori(サトリ)変異体 / シングルセルRNA-seq / 電気生理 |
研究開始時の研究の概要 |
キイロショウジョウバエの同性愛行動突然変異体 satori (サトリ)の雄が示す同性愛行動は、羽化後の一定期間を他の雄と過ごす経験(集団飼育)によって増強され、一匹で過ごす経験(単独飼育)によって抑制される。本研究では、羽化後の経験がサトリ変異体の脳神経系にどのような変化をもたらし、それがどのように同性愛行動の発現へとつながるのかを、「個体―脳細胞ネットワーク―分子」をつなげる階層縦断的な研究によって解明する。
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研究実績の概要 |
キイロショウジョウバエの同性愛行動突然変異体サトリの雄成虫が示す同性愛行動は、翅化後の一定期間を他の雄と過ごす経験(集団飼育)によって増強され、一匹で過ごす経験(単独飼育)によって抑制される。サトリ変異体の脳に存在する性行動の司令ニューロンP1の膜電流プロファイルが、集団飼育に依存して変化する現象を前年度までに明らかにしていた。今年度は、この現象の背後でイオンチャネルをはじめとする遺伝子の発現にどのような変化が生じるかを明らかにするため、Patch-seq解析を実施した。パッチクランプ法により細胞内電気記録したニューロンの細胞体から細胞内容物をガラス電極中に吸い込んでチューブに回収し、含まれるmRNAから完全長cDNAを合成し、PCRによる増幅後にシングルセル・トランスクリプトーム解析用のライブラリーを作製した。飼育条件が異なる個体から回収したシングルセル36サンプル及び、12細胞をプールした3サンプルよりNGSライブラリーを作製し、RNA-seqにより、飼育環境に依存して発現レベルが変動する差次的発現遺伝子を明らかにした。本研究によって、翅化後の社会経験の作用点となる脳細胞がP1ニューロンであることが解明された。P1に起こる電気的な性質の解析を起点として、経験によって脳に生じる可塑的な変化を分子及び神経細胞レベルで解明し、その変化を人為的に再現あるいは改変することによって、個体の経験を代替、軽減・増強するニューロン操作技術を作出できるものと考えている。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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