研究領域 | 脳構築における発生時計と場の連携 |
研究課題/領域番号 |
19H04778
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐々木 洋 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (10211939)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2020年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2019年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 着床前胚 / Hippoシグナル / 細胞分化 / 力学的制御 / YAP / エピブラスト / 物理的力 / 着床前マウス胚 |
研究開始時の研究の概要 |
着床前のマウス胚は発生の進行と共に2段階の細胞分化を行い、最終的に3種類の細胞からなる胚盤胞を作る。2段階の細胞分化は、胚を構成する少数の細胞間の相互作用によって自律的に進行する。我々はこの2段階の細胞分化がどちらもHippoシグナルによって制御されており、2つの細胞分化の間では、Hippoシグナルの制御と細胞のシグナルへの応答性が変化することを明らかにしてきた。本研究では、Hippoシグナルの制御と応答性の変化のしくみを明らかにすることで、着床前マウス胚において、経時的に変化する場と細胞とが連携して自律的に2段階の細胞分化を行う仕組みを明らかにする。
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研究実績の概要 |
マウス胚は着床前の発生において、2段階の細胞分化を行い3種類の細胞からなる嚢胞状の胚盤胞を作る。1回目の細胞分化では栄養外胚葉と内部細胞塊が分化し胞胚腔を持った初期胚盤胞になり、2回目の細胞分化では内部細胞塊がさらにエピブラストと原始内胚葉へと分化し後期胚盤胞になる。この2回の細胞分化はいずれもHippoシグナルによって制御されているが、両者の間でそのシグナル活性が変化する。本研究では、2回目の細胞分化においてHippoシグナル活性が変化し、YAPが細胞質から核へと移行する仕組みについて解析し、以下の点を明らかにした。発生過程の核の形態を定量的に解析したところ、核は初期胚盤胞の内部細胞塊では丸く、YAPの核移行がみられる中期胚盤胞では扁平化していた。核の扁平化は胞胚腔の拡大と相関しており、核扁平化の要因として1回目の細胞分化で作られた栄養外胚葉細胞による胞胚腔の膨張力の関与を考えられた。実際、中期胚盤胞の胞胚腔にシリコンオイルを顕微注入して胞胚腔をさらに拡大させたところ、核の扁平率が増加してYAPの核移行が増加し、多能性因子SOX2の発現上昇が見られた。逆に、中期胚盤胞の胞胚腔から胞胚腔内の液体を吸引して胞胚腔を縮小させたところ、核の扁平率が低下してYAPの核移行が低下した。これらの結果は、1回目の細胞分化で作られた栄養外胚葉が作り出す胞胚腔の膨張力という場の情報が2回目の細胞分化でYAPの核移行を促進してエピブラストへの分化を促進することを示唆するのもである。その一方で胞胚腔の操作によるYAPの変化は発生過程におけるYAPの変化程顕著ではなく、2回目の分化ではYAPのリン酸化や一部のHippo経路因子の低下も見られることから、発生過程では、力の作用に加えて、細胞の分化などに伴うHippoシグナル制御の変化が、協調的に作用して、YAPを制御していると考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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