研究領域 | 脳構築における発生時計と場の連携 |
研究課題/領域番号 |
19H04782
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
別所 康全 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (70261253)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2020年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | ゼブラフィッシュ / 側線器官 / 時間制御 / 器官形成 / 細胞間相互作用 / 発生 / 神経伝達物質 / 神経 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、ゼブラフィッシュ側線器官形成の発生過程を時間制御を受ける生命現象と位置づけて、細胞相互作用を利用した時間制御機構のメカニズムを明らかにしようとするものである。側線器官原基の計時システムは1細胞の中にあるのではなく、細胞集団が協調して作り出していると予想しており、そのメカニズムを実験生物学のみならず数理生物学、力学などを組み合わせて明らかにしようとする研究である。
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研究実績の概要 |
多細胞生物のそれぞれの細胞は、外部のシグナルを内在するゲノムに照らし合わせてふるまい、組織や器官は、それを構成する細胞の相互作用で自律的に形成される。したがって、組織や器官の発生の時空間的制御機構は単純な遺伝学では解明できず、細胞の社会的な相互作用に着目する必要がある。本研究では水流を感知する器官であるゼブラフィッシュ側線器官の形成をモデル系として、時間制御を利用した形づくりの新たなメカニズムを明らかにする。これまで明らかになっている唯一の発生過程の時間制御である体節形成では、細胞内に計時システムがあったが、側線器官形成では、細胞の社会的な相互作用が計時器官として機能していうアイデアであり、新たな計時システムの解明を目指した。 ゼブラフィッシュ側線器官原基と体節との相互作用をライブイメージング法を用いて観察し、側線器官原基が通る経路を詳細に検討した。体節の最内側のadaxial細胞がmuscle pioneer細胞に分化することを抑制すると、側線器官原基の移動は正常な細胞移動経路から外れるが、後方への移動は保たれることが明らかになった。 また、側線器官原基が移動している間に、アセチルコリン阻害剤を用いて神経伝達を遮断すると、側線器官原基からそれぞれの側線器官が分離するタイミングが早くなるという結果を得た。このことから側線器官原基を神経支配している遠心性神経のアセチルコリンを介した神経伝達が、側線器官の発生の時間制御をおこなっていることが示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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