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GPCR細胞内シグナル伝達の立体構造に基づく定量的解析

公募研究

研究領域数理解析に基づく生体シグナル伝達システムの統合的理解
研究課題/領域番号 19H04946
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 複合領域
研究機関東京大学

研究代表者

幸福 裕  東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 助教 (80737940)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワードシグナル伝達 / 薬学 / 生物物理 / 蛋白質
研究開始時の研究の概要

Gタンパク質共役型受容体(GPCR)に結合して特定のシグナル伝達経路を選択的に活性化するリガンドが、副作用の少ない医薬品候補として注目されている。このような副作用の少ない医薬品候補の評価にあたっては、GPCRとの結合にともない、どのように構造が変化し、それが細胞内のシグナル伝達にどのように影響するか、その関係を定量的に解明することが必要である。本研究では、GPCRおよびシグナル伝達分子を単離し、再構成した系において、各分子の構造を核磁気共鳴法により解析することで、GPCRから細胞内へとシグナルが伝達される機構を定量的に記述することを目指す。

研究実績の概要

Gタンパク質共役型受容体(GPCR)キナーゼについて、前年度までに確立した試料調製および解析条件を用いて、核磁気共鳴(NMR)法による活性制御機構の解明に取り組んだ。GPCRキナーゼは、AGCキナーゼファミリーに共通するキナーゼドメインに加えて、RHドメインを有しており、キナーゼドメインとRHドメインの間には、塩橋が形成されている。GPCRキナーゼのNMR解析の結果、RHドメインとキナーゼドメインの動的構造には、塩橋を介した共役が存在することがわかった。また、この塩橋へ変異を導入すると、GPCRキナーゼによるGPCRのリン酸化活性が低下した。以上の解析結果から、RHドメインが塩橋を介して、キナーゼドメインの動的構造に影響を与えることで、GPRCキナーゼの活性を制御する、新たな機構の存在が明らかになった。
GPCRの一種である、μオピオイド受容体について、様々なリガンドが結合した状態や変異体のシグナル伝達活性を定量的に評価した。また、各状態について、NMR法を用いたμオピオイド受容体の動的構造解析をおこなった。その結果、μオピオイド受容体の一部のNMRシグナルについて、シグナル伝達活性と定量的によく相関する変化を見出した。このNMRシグナルと活性の相関から、μオピオイド受容体について、動的構造によりシグナル伝達活性が制御される機構を解明した。前年度までに、同じGPCRファミリーに属するβ2アドレナリン受容体やアデノシンA2A受容体の動的構造を明らかにしているが、μオピオイド受容体についても、活性に関わる重要な動的構造が明らかになった。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2021 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] GPCRのNMR・ESR解析2021

    • 著者名/発表者名
      幸福 裕、今井 駿輔、上田 卓見、嶋田 一夫
    • 雑誌名

      細胞

      巻: 53 ページ: 280-284

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [雑誌論文] Activation of adenosine A2A receptor by lipids from docosahexaenoic acid revealed by NMR2020

    • 著者名/発表者名
      Takuya Mizumura, Keita Kondo, Masatoshi Kurita, Yutaka Kofuku, Mei Natsume, Shunsuke Imai, Yutaro Shiraishi, Takumi Ueda, Ichio Shimada
    • 雑誌名

      Science Advances

      巻: 6 号: 12

    • DOI

      10.1126/sciadv.aay8544

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Structural equilibrium underlying ligand-dependent activation of b2-adrenoreceptor2020

    • 著者名/発表者名
      Shunsuke Imai, Tomoki Yokomizo, Yutaka Kofuku, Yutaro Shiraishi, Takumi Ueda, Ichio Shimada
    • 雑誌名

      Nature Chemical Biology

      巻: 16 号: 4 ページ: 430-439

    • DOI

      10.1038/s41589-019-0457-5

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 動的構造平衡に基づいたμオピオイド受容体の活性化機構の解明2021

    • 著者名/発表者名
      金子 舜、今井 駿輔、浅尾 信央、幸福 裕、上田 卓見、嶋田 一夫
    • 学会等名
      日本薬学会第141年会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] Dynamics of G protein-coupled receptor related to various signaling revealed by NMR2019

    • 著者名/発表者名
      Kofuku Y, Shiraishi Y, Natsume M, Okude J, Sato M, Imai S, Kondo K, Mizumura T, Maeda M, Tsujishita H, Kuranaga T, Inoue M, Nakata K, Mizukoshi T, Ueda T, Iwai H, Shimada I
    • 学会等名
      第57回日本生物物理学会年会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [備考] 東京大学大学院薬学系研究科生命物理化学教室ホームページ

    • URL

      http://ishimada.f.u-tokyo.ac.jp/public_html/index_j.html

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書 2019 実績報告書

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-12-27  

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