研究領域 | 数理解析に基づく生体シグナル伝達システムの統合的理解 |
研究課題/領域番号 |
19H04973
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
大澤 匡範 慶應義塾大学, 薬学部(芝共立), 教授 (60361606)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | リン酸化シグナル / 14-3-3 / FoxO3 / NMR / リン酸化シグナル経路 / 14-3-3タンパク質 / 構造生物学 / 結合親和性 / 複合体構造 |
研究開始時の研究の概要 |
多くのがん細胞においては、Ras タンパク質の活性化を起源として、その下流にあるキナーゼを活性化し、そのキナーゼは連鎖的に別のキナーゼをリン酸化・活性化する、というリン酸化シグナルが亢進している。そのシグナルを持続させる機能をもつタンパク質が14-3-3タンパク質である。本研究では、この14-3-3タンパク質がいかにしてリン酸化シグナルを持続させるのかを定量的に、かつ、タンパク質の立体構造の観点より解明することにより、この過程を数理モデル化して理解することを目的としている。このメカニズムが解明できれば、リン酸化シグナルを抑制する革新的な制がん剤の創製につながると考えている。
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研究実績の概要 |
FoxO3aは、アポトーシスを促進する転写因子である。がん細胞ではRasの変異を起源とするリン酸化シグナリングが亢進しており、FoxO3aはその下流に位置する。Ser/ThrキナーゼAKTにより2か所リン酸化を受けたFoxO3a (dpFoxO3a) はアダプタータンパク質14-3-3ζと結合するとともにDNAから解離し転写活性が低下する結果、がん細胞のアポトーシスが抑制され、がん細胞の増殖・悪性化につながる。したがって、14-3-3ζとdpFoxO3aの相互作用機構を原子レベルで明らかにできれば、がんの増悪機構の解明につながり、この相互作用阻害を標的とした新たながん治療薬の創製にも寄与できる。そこで本研究では、14-3-3ζとdpFoxO3aの相互作用を構造生物学的に解明することを目的とした。ヒト14-3-3ζおよびFoxO3a(残基番号1‐284; DNA結合ドメイン (DBD, 残基番号153‐253) とリン酸化部位T32, S253を含む領域)の大量調製法・AKTによるFoxO3aリン酸化法を確立した。SEC-MALSとITCにより、dpFoxO3aは14-3-3ζの二量体と1:1の複合体を形成し、両者のKdは70 nMでありdpFoxO3a-DNA間のKd (=40 nM) とほぼ同等であった。また、均一15N標識dpFoxO3aを用いた1H-15N HSQC NMRスペクトルにより14-3-3ζおよびDNAの滴定実験を行ったところ、14-3-3ζはdpFoxO3aのリン酸化部位だけでなくDBDと直接相互作用しdpFoxO3aとDNAとの結合を阻害することが示唆された。今後、dpFoxO3a - 14-3-3ζ複合体の立体構造を解析し、阻害機構の原子レベルでの解明を目指す。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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