研究領域 | 人工知能と脳科学の対照と融合 |
研究課題/領域番号 |
19H04976
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
大村 優 北海道大学, 医学研究院, 講師 (80597659)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 5-HT / 光遺伝学 |
研究開始時の研究の概要 |
脳内での予測、シミュレーションが刺激と反応の間に介在する場合の神経機構の解明は今まさに黎明期にある。このような複雑な意思決定の過程を解明するためには理論的枠組みが必要であるが、その1つは銅谷らの提唱する「モデルフリー」、「モデルベース」という枠組みである(Doya, 1999, Neural Netw; Daw et al., 2005, Nat Neurosci)。ごく簡単に言うと、モデルベースの意思決定とは、脳内シミュレーションによる予測を伴う意思決定である。本研究では中枢セロトニン神経系とモデルベース的意思決定の関係を解明する。
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研究実績の概要 |
これまでの検討で、背側縫線核セロトニン神経の活動を抑制した際に従来のモデルベース的意思決定測定法ではモデルベース的意思決定の抑制傾向が見られたが、運動量の増加、衝動的行動の増加などの変化も見られたため、解釈が困難であった。この問題に取り組むために、応募者は二種類の報酬を用いた新たな行動課題、2-選択モデルベース的意思決定測定課題(2-choice)を考案した。本研究計画ではこの2-choice課題を用いて①中枢セロトニン神経活動によるモデルベース的意思決定制御について確証を得ること、②セロトニン神経支配を受けるどの脳部位がモデルベース的意思決定に関与しているかを特定すること、を目的としていた。目的①については運動量の増加、衝動的行動の増加などの可能性を排除して評価することに成功し、背側縫線核セロトニン神経の活動がモデルベース的意思決定に必要であることを示した。しかし、目的①の成果をまとめた論文を投稿した際に、査読者から実験のコントロールをより厳密に取る必要があるとの指摘を受けた。特に遺伝子改変動物を用いているため、生まれながらにして特殊なタンパク質を発現していることが動物の成長過程に影響を与え、それによって今回の差が見られている可能性を排除するように求められた。この重要な指摘に応えるためには、これまでに行った実験と同等量の実験を少々条件変更を行った上で実施する必要がある。そのため、目的②を保留として、目的①の成果をより確実にすることを進めた。その結果、要求された実験を全て実施し、ほぼ想定通りの結果を得て、最終的には論文が受理されるに至った。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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