研究領域 | 人工知能と脳科学の対照と融合 |
研究課題/領域番号 |
19H04983
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
濱口 航介 京都大学, 医学研究科, 講師 (50415270)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
2020年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
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キーワード | システム神経科学 / 予測的行動 / 強化学習 / 光遺伝学 / 内部モデル / カルシウムイメージング / 二光子カルシウムイメージング / 機能マッピング |
研究開始時の研究の概要 |
環境の脳内表現は「内部モデル」と呼ばれ,運動の制御のみならず,行動選択においても重要な役割を果たすと考えられている.例えば,採餌行動において,エサが有限である事を知っていると,次の餌場に移動する最適なタイミングを選択することができる.このように内部モデルは,脳においても,人工知能においても,構造を持つ実世界において,最適な意思決定をする上で有用なものである.本研究では,遺伝子操作が容易なマウスを用い,意思決定を行う最中の神経活動を2光子カルシウムイメージング法を用いて調べ,内部モデルが意思決定に影響を与える神経メカニズムを明らかにする.
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研究実績の概要 |
予想に基づいて行動を決定する事は,生存において重要な役割を果たす.予測を行うには,自分の制御の及ばない現象(環境)を脳内で内部モデルとして取り込み,行動選択に取り入れる仕組みが必要である.しかし,その神経基盤は明らかでなかった.我々はマウスの高次運動野が,予測に基づく行動価値を表現すると考えた.これまでの研究から,様々な脳領域において過去の履歴に基づく価値表現が存在する事が知られていた.しかし「過去の履歴に基づく価値」と「予測に基づく価値」は相関が強いため,適切な強化学習モデルを用いなければ分離できない.そこで我々は以下の点に着目し,研究課題を行った. 1)予測的行動を繰り返す価値課題の開発.2)予測的行動を説明する新しい強化学習モデルの開発.3)上記課題を行うマウスの高次運動野からの神経活動を2光子カルシウムイメージング法を用いて計測し,予測的行動価値を表現する細胞の探索.4)上記の予測的価値を表現する細胞を光遺伝学によって抑制し,因果関係を証明. その結果,マウス高次運動野では,運動開始の数秒前から行動価値を表現する細胞が強く活動する事がわかった.高次運動野の運動準備中の神経活動を抑制すると,マウスは運動ができなくなるわけではなく,予測的行動だけができなくなった.本研究で,我々はマウス高次運動野が予測的行動価値を行動に反映する回路である事を明らかにした.
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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