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困難を乗り越える意志力を駆動する神経基盤の解明

公募研究

研究領域「意志動力学(ウィルダイナミクス)の創成と推進」に関する総合的研究
研究課題/領域番号 19H05019
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 複合領域
研究機関京都大学

研究代表者

小川 正晃  京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (00716186)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
キーワード意志力 / 報酬
研究開始時の研究の概要

スポーツや勉学、仕事などにおいて、ヒトは常日頃、将来の目標を敢えて高く設定し、現実との間に生まれる差を「乗り越えよう」と努力し、その姿勢をむしろ美化する傾向にすらある。この機能が不足すると、挫折を味わった後のひきこもりや抑うつなどの問題につながるかもしれない。しかし、このような「困難を乗り越える意志力」を担う神経メカニズムは解明されていない。本研究は、「困難を乗り越える」動物行動モデルを開発し、最先端の神経活動計測法や操作法を用いて、その神経メカニズムを解明する。

研究実績の概要

ヒトは、スポーツや受験勉強、仕事など、将来の目標を敢えて高く設定し、現実との間にある誤差、すなわち困難を乗り越えようと努力する。この困難を乗り越える意志力を適切に駆動できれば精神的に豊かな生活を送ることができる一方、この力が不足すると挫折を味わった後のひきこもりや抑うつなどの問題につながる。しかし、この「困難を乗り越える意志力を駆動する」神経基盤は、これまで適切な動物行動モデルが確立されていないことが障壁となり、解明されていない。我々は以前、ラットが、不確実な報酬を獲得するために報酬に関するマイナス誤差を乗り越えようと、その困難が伴わない確実な報酬を獲得する場合より、行動を早めることを見出した。この知見をもとに我々は、より厳密な行動の統制が可能な、報酬に関する困難を乗り越える意志力を駆動するラット行動モデルを開発した。その行動遂行中のラットにおいて、特に、報酬系の中心的脳領域である中脳ドパミン細胞の活動、及び、その神経回路機構について研究を進めた。まず、光遺伝学法を応用して中脳ドパミン細胞を間違いなく同定した上で、その電気活動を計測した。また、1細胞レベルのイメージング技術を用いて、細胞内カルシウム濃度を計測した。さらに、ドパミン量イメージング技術を用いて、投射先の線条体のドパミン量を計測した。その結果、中脳ドパミン細胞のうち、陰性予測誤差に対して活動が増加するものを見出した。また、線条体でのドパミン量が増加することを見出した。さらに、その神経回路の活動を光遺伝学法によって操作し、陰性予測誤差を乗り越える行動を高めている可能性を見出した。つまり、今後この新規ドパミン細胞と回路について研究を発展させる基盤となる研究を推進できた。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 学会発表 (8件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件) 備考 (2件)

  • [学会発表] Neural basis of motivation to overcome negative reward prediction errors.2020

    • 著者名/発表者名
      小川 正晃
    • 学会等名
      第43回日本神経科学学会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] A potential role of dopamine neurons in reinforcing behavior for uncertain reward2020

    • 著者名/発表者名
      石野 誠也, Gideon Sarpong, 鎌田 泰輔, 向平 妃沙, 司 怜央, 小川 正晃
    • 学会等名
      第43回日本神経科学学会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 意思決定における眼窩前頭皮質の役割2019

    • 著者名/発表者名
      小川 正晃
    • 学会等名
      第49回日本神経精神薬理学会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] Contribution of the orbitofrontal cortex to inference based on specific stimulus-reward relatioships2019

    • 著者名/発表者名
      小川 正晃
    • 学会等名
      Neuroscience 2019 (米国神経科学学会)
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] Contribution of the orbitofrontal cortex to inference based on specific stimulus-reward relatioships2019

    • 著者名/発表者名
      小川 正晃
    • 学会等名
      OFC 2019 : Fourth Quadrennial Meeting on OFC Function
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 意欲の神経メカニズム2019

    • 著者名/発表者名
      小川 正晃
    • 学会等名
      ATR数理知能研究室セミナー
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Contribution of the orbitofrontal cortex to model-based inference about specific stimulus-reward association2019

    • 著者名/発表者名
      小川 正晃
    • 学会等名
      RIKEN CBS フォーラム
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 意欲の神経メカニズム2019

    • 著者名/発表者名
      小川 正晃
    • 学会等名
      名古屋大学 創薬科学研究科 「創薬科学」セミナー
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [備考] 京都大学医学研究科 小川正晃 研究室

    • URL

      https://sites.google.com/view/ogawagroup/

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書 2019 実績報告書
  • [備考] SKプロジェクト・システム神経回路研究グループ

    • URL

      http://www.sk.med.kyoto-u.ac.jp/research_group/group3/

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-12-27  

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