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大強度陽子シンクロトロンのための電磁石電流計測による超精密ビーム光学の実現

公募研究

研究領域ニュートリノで拓く素粒子と宇宙
研究課題/領域番号 19H05113
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構

研究代表者

栗本 佳典  大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 准教授 (70597559)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードシンクロトロン / 中心軌道 / リアルタイム / FPGA / ビーム光学補正 / FPGA / 大強度陽子加速器 / ビーム光学 / 光学補正 / 電磁石
研究開始時の研究の概要

本研究の目的は、大強度陽子ビームにおいて大強度化を妨げているビーム光学パラメタの誤差を、電磁石電流値を使ったリアルタイムな予測値をつかって補正する。これにより超高精度のビーム光学を実現する。この研究は、大強度陽子加速器のビーム損失の低減に直結しており、ニュートリノビームを用いた実験だけでなく、他の素粒子原子核実験や中性子・ミューオンを使用する物質生命科学など、大強度陽子加速器に関わるすべての分野に貢献できる。また、電磁石電流値を始めてビーム制御に使うことは「ハイテク」加速器の幕開けといえ、その他の周囲温度や放射線量などの情報を取り込んで、自動調整を行うインテリジェントな加速器の実現を早める。

研究実績の概要

シンクロトロン加速器において偏向電磁石電流の誤差はビーム中心軌道の誤差を生む。そこでこの研究では、電磁石電流計測値からFPGAを使って中心軌道のずれを高速に算出し、それを使って中心軌道のずれをリアルタイムに補正する。実際にJ-PARC Main Ring では200Hz 以下でランダムに発生する電磁石電流誤差によりビーム中心軌道の誤差が観測されているので、それを補正するためのセットアップを考案し作成した。開発した部分は、電流偏差を受け取って中心軌道のずれ(補正量)を算出するFPGA 上のファームウェアおよび補正量を受信し補正電磁石用電源に入力する電子回路の二つで、すでにどちらも完成して性能確認も済んでいる。開発したハードウェアや設計詳細については学会等で報告している。令和2 年度12月のビーム試験では、実際にそのシステムを使った中心軌道のリアルタイム補正に成功した。具体的には50 Hz以下の周波数領域でリアルタイム補正をなしの場合に比べて、20から40%程度の低減を観測できた。さらにこのリアルタイム補正の応答は、事前に測定した補正用電磁石電源の伝達関数から予想される値と誤差の範囲で一致した。とくに、想定していた200 Hzまで補正の帯域が伸びなかった理由は、補正用電磁石電源制御システムの伝達特性によるもので本装置によるものではない。電磁石電流を使ってリアルタイムで中心軌道を補正をした例は今回が初めてで、ジャーナル投稿の準備中である。また、これをメインテーマとした学生の修士論文が提出され、その学生は修士号を取得した。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2020

すべて 学会発表 (3件)

  • [学会発表] J-PARC MRにおける電磁石電流計測値を用いたリアルタイムCOD補正システムの開発2020

    • 著者名/発表者名
      浅見高史
    • 学会等名
      第17回日本加速器学会年会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] Real-Time Optics Correction with the Precise Measurement of Magnet Current2020

    • 著者名/発表者名
      栗本佳典
    • 学会等名
      「ニュートリノで拓く素粒子と宇宙」研究会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 大強度陽子シンクロトロンにおける電磁石電流計測値を用いたリアルタイム光学補正システムの開発2020

    • 著者名/発表者名
      浅見高史
    • 学会等名
      第75 回日本物理学会年次大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-12-27  

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