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配向制御法を利用したキンク強化型MAX相セラミックスの創製

公募研究

研究領域ミルフィーユ構造の材料科学-新強化原理に基づく次世代構造材料の創製-
研究課題/領域番号 19H05115
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関北海道大学

研究代表者

池田 賢一  北海道大学, 工学研究院, 准教授 (20335996)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
キーワードキンク変形 / MAX相 / セラミックス / 配向制御 / ミルフィーユ構造
研究開始時の研究の概要

MAX相セラミックスは、その結合様式から金属とセラミックスの両方の性質を併せ持つミルフィーユ構造を有する物質である。その変形や破壊には、特定の結晶面が座屈するキンク変形が関与することが知られているが、各温度域での力学特性の結晶方位依存性やキンク強化を利用する新しい構造材料への展開についての検討はほとんど行われていないのが現状である。そこで本研究では、磁場中コロイドプロセスや放電プラズマ焼結を利用した配向制御法により、MAX相セラミックスの力学挙動に及ぼす配向方位依存性を明らかにするとともに、これらのプロセス制御により、キンク強化型MAX相セラミックスを創製することを目指す。

研究実績の概要

本研究は、磁場中コロイドプロセスや放電プラズマ焼結を利用した配向制御法により作製したMAX相セラミックスの力学挙動に及ぼす配向方位依存性を明らかにするとともに、これらのプロセス制御により、キンク強化型MAX相セラミックスを創製することを目的として以下の2項目について検討した。
(1)配向Ti3SiC2焼結体の力学特性に及ぼす配向方位依存性の評価
(2)キンク強化型Ti3SiC2の創製
2020年度は、(1)については2019年度に実施した高温圧縮試験結果をもとに、応力負荷方向とc軸配向方向のなす角度が異なる3種類の試験片について、SEM/EBSD結晶方位解析を用いた詳細な変形組織の解析を実施した。その結果、なす角度が90°の試験片には、多数のキンク変形帯が結晶学的にも導入されていることが確認できた。そのキンク境界の結晶学的性格は、LPSO-Mg合金中のキンク境界と同様の回転軸/回転角関係を有していることを明らかにした。また、高温変形中にキンク変形帯が導入されることによって、底面すべりのシュミット因子が変化することによって、応力低下が生じることが示唆された。
一方、(2)については、Ti3SiC2焼結体中に大量のキンク変形帯を導入するために、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)をスラリー中に分散させ、磁場中スリップキャストと放電プラズマ焼結を用いた配向ポーラス焼結体の作製に挑戦した。その結果、配向ポーラス焼結体の作製に成功し、放電プラズマ焼結装置を用いた高温圧縮負荷により、キンクが大量に導入されること、配向緻密焼結体に導入されるキンク境界よりも回転角が大きくなるようなキンク変形帯を導入できることを明らかにした。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2021 2020 2019

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Elastic isotropy originating from heterogeneous interlayer elastic deformation in a Ti3SiC2 MAX phase with a nanolayered crystal structure2021

    • 著者名/発表者名
      Liu Ruxia, Tane Masakazu, Kimizuka Hajime, Shirakami Yuji, Ikeda Ken-ichi, Miura Seiji, Morita Koji, Suzuki Tohru S., Sakka Yoshio, Zhang Lianmeng, Sekino Tohru
    • 雑誌名

      Journal of the European Ceramic Society

      巻: 41 号: 4 ページ: 2278-2289

    • DOI

      10.1016/j.jeurceramsoc.2020.11.026

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [雑誌論文] 配向性Ti<sub>3</sub>SiC<sub>2</sub>焼結体のビッカース圧痕周辺における塑性変形挙動と破壊エネルギー吸収機構の配向方位依存性2020

    • 著者名/発表者名
      白紙 悠之, 池田 賢一, 三浦 誠司, 森田 孝治, 鈴木 達, 目 義雄
    • 雑誌名

      粉体および粉末冶金

      巻: 67 号: 11 ページ: 607-614

    • DOI

      10.2497/jjspm.67.607

    • NAID

      130007939844

    • ISSN
      0532-8799, 1880-9014
    • 年月日
      2020-11-15
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 強磁場中スリップキャストによる配向ポーラスTi3SiC2焼結体の作製とそのキンク変形組織2020

    • 著者名/発表者名
      橋本菜々, 池田賢一, 三浦誠司, 森田孝治, 鈴木達, 目義雄
    • 学会等名
      日本金属学会2020年秋期(第167回)講演大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 配向Ti3SiC2焼結体の高温変形組織2020

    • 著者名/発表者名
      池田賢一, 白紙悠之, 三浦誠司, 森田孝治, 鈴木達, 目義雄
    • 学会等名
      日本金属学会2020年秋期(第167回)講演大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 強磁場中スリップキャストを用いて作製した配向ポーラスTi3SiC2焼結体におけるキンク変形帯のSEM-EBSDによる結晶方位解析2020

    • 著者名/発表者名
      橋本菜々, 池田賢一, 三浦誠司, 森田孝治, 鈴木達, 目義雄
    • 学会等名
      日本顕微鏡学会第63回シンポジウム
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 磁場中スリップキャスティングとSPSにより作製したTi3SiC2の高温圧縮強度の配向方位依存性2019

    • 著者名/発表者名
      白紙悠之, 池田賢一, 三浦誠司, 森田孝治, 鈴木達, 目義雄
    • 学会等名
      日本金属学会2019年秋期(第165回)講演大会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 結晶配向させたTi3SiC2焼結体の力学特性に及ぼす配向方位の影響2019

    • 著者名/発表者名
      白紙悠之, 池田賢一, 三浦誠司, 森田孝治, 鈴木達, 目義雄
    • 学会等名
      日本金属学会 高温変形の組織ダイナミクス研究会「2019年度 夏の学校」
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 磁場中スリップキャストと放電プラズマ焼結により作製したTi3SiC2焼結体の力学特性に及ぼす配向方位の影響2019

    • 著者名/発表者名
      池田賢一, 白紙悠之, 三浦誠司, 森田孝治, 鈴木達, 目義雄
    • 学会等名
      粉体粉末冶金協会 2019年度秋季大会(第124回講演大会)
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-12-27  

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