研究領域 | ミルフィーユ構造の材料科学-新強化原理に基づく次世代構造材料の創製- |
研究課題/領域番号 |
19H05119
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
宮澤 知孝 東京工業大学, 物質理工学院, 助教 (70648039)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | ミルフィーユ構造材料 / LPSO型Mg合金 / Ridge型キンク / 放射光X線 / CT法 / 3次元形態 / キンク変形 / 局所応力測定 / 放射光 / 白色X線 / エネルギー分散型X線回折 / 局所ひずみ |
研究開始時の研究の概要 |
硬質層と軟質層が層状に積み重なったミルフィーユ構造を持つLPSO型Mg合金は,圧縮変形においてキンク帯の形成を伴う塑性変形を生じる.さらに形成されたキンクはLPSO相の積層面に平行なすべりを抑制するため,強化機構としての機能も併せ持つ.しかし,キンクの形成機構は未解明な点が多く理解が進んでいない.そこで本研究では,ミクロスケールでの局所応力分布の評価手法である放射光白色X線マイクロビームを用いたエネルギー分散型X線回折顕微法を用いることによって,LPSO型Mg合金の圧縮変形中のその場局所応力測定を行い,キンク近傍の局所応力分布を解析し,キンクの形成機構を明らかにすることを目的とする.
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研究実績の概要 |
硬質層と軟質層が層状に重なったミルフィーユ構造を持つLPSO(long-period stacking order)型Mg合金に圧縮試験を行うとキンクを形成しながら塑性変形が進行する.このキンクはLPSO相の底面すべりを抑制することから,材料の強化にも寄与する.そのため,キンクの形成機構を明らかにすることは,ミルフィーユ構造を持つ材料の塑性変形の機構とキンクによる強化機構それぞれを理解するために必要不可欠な知見となる.しかし,キンクの形成機構については未解明な点が多く,発達したキンクが材料内部で3次元的にどのような形態を持つかについても先行研究が少なく未解明点の一つとして残されている.そこで本研究では,放射光X線を使用したCT(computer tomography)法に着目し,非破壊で材料内部の3次元構造を可視化することで,キンクの3次元的形態を調査した.典型的なミルフィーユ構造を持つ18R型LPSO単相Mg-Zn-Y合金の一方向凝固材を供試材とし,圧縮試験を行って,複数のRidge型キンクを材料内に導入した試験片を用意した.この試験片に対してSPring-8のBL20XUにてCT測定を行い,吸収コントラスト像を用いてCT像を作成した.吸収コントラストCT像には,底面と平行な合金元素濃度変調領域がコントラストとして捉えられており,キンクの部分で合金元素濃度変調領域が屈曲していることから,Ridge型キンクの形態をトレースすることに成功した.その結果,Ridge型キンクはレンズ状の扁平楕円体形状を持ち,試験片表面で観察されるキンクのくさび形状はこのレンズ状扁平楕円体の断面であることを明らかにした.
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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