研究領域 | 量子クラスターで読み解く物質の階層構造 |
研究課題/領域番号 |
19H05146
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
江尻 信司 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (10401176)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 素粒子論 / 計算物理 |
研究開始時の研究の概要 |
高温高密度でハドロン相からクォーク・グルーオン相に変化する量子色力学(QCD)の相転移を、熱浴中でのクォーク密度の揺らぎの仕方を表す確率分布関数に注目することにより研究する。QCDの相転移は密度が変わることによって、相転移の性質が変わることが予想されており、そのクォーク密度の確率分布関数の形が相転移の性質を理解するうえで重要な情報となる。高密度でのQCDの数値シミュレーションには「符号問題」という深刻な問題があるが、本研究では、その符号問題を回避する方法について議論する。さらに、クォーク密度など物理量の確率分布関数を数値シミュレーションにより計算する方法の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
ハドロン相からクォーク・グル-オン相に変化するQCDの有限温度相転移は、低密度では熱力学的特異性を持たないクロスオーバーで、ある臨界密度から一次相転移に変わると予想されている。その高密度での相転移の性質の変化を、熱浴中での粒子密度の出現確率を表す確率分布関数に注目して研究を行った。粒子密度の確率分布関数は粒子数を固定したカノニカル分配関数を構築することによって得られる。しかし、格子QCDの有限温度相転移を理解するうえで重要なZ(3)センター対称性が、有限体積で厳密に保たれている場合、粒子数が3の倍数の場合を除き、確率分布関数は必ずゼロとなる。U(1)ゲージ理論の場合、この問題はより極端で、センター対称性により電荷がある状態は存在できなくなる。本研究では、その問題に対する解決策を議論した。同時に、有限密度格子ゲージ理論における重要問題である符号問題の、センター対称性による回避方法を提案した。まず、極端な例であるU(1)格子ゲージ理論を扱い、フェルミオン質量が重い場合、実際に数値シミュレーションを行うことにより、本研究で提案した方法で有限密度でのカノニカル分配関数の計算が可能であることを例示した。さらに、この方法のQCDへの適用について議論した。 また、カノニカル分配関数は、クォーク行列式のホッピングパラメータ展開と密接な関係があるが、その展開を用いてクォークが重い領域での一次相転移がクロスオーバーに変わる臨界質量の計算も行った。 さらに、最近注目されているグラディエント・フローという方法を用いた熱力学量の計算も行った。特に、SU(3)ゲージ理論の一次相転移点における潜熱について詳しく調べ、従来の方法と比較した。格子が粗い場合の結果は一致し、同じ計算コストでより細かい格子での精度の良い結果が得られることがわかった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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