研究領域 | 量子クラスターで読み解く物質の階層構造 |
研究課題/領域番号 |
19H05148
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 悠司 名古屋大学, 素粒子宇宙起源研究所, 特任助教 (00727612)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2020年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | チャームバリオン / B-factory / ヘビークォーク / B-Factory実験 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、自然界には存在しないチャームクォークを含むクォーク3つの束縛状態(チャームバリオン)において、クォーク2つの準粒子的なクラスター状態であるダイクォークが実現されているかを検証することを目的とする。 そのために、2019年度よりデータ取得を始めるつくば市のKEKで行われる超高輝度B-factory実験SuperKEKB/Belle II実験で取得されるデータを用いて様々なチャームバリオンのスピン量子数及び、崩壊形式の測定を行う。
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研究実績の概要 |
本研究ではKEK/Belle実験によって取得された約1ab-1のデータを用いてチャームクォークを含むバリオン状態について調べ、チャームバリオン内のダイクォーク構造を明らかにすることを目的としている。以下に示す2本の論文を投稿した. 一本目の論文(Phys. Rev. D 103, 052005)では、Λc→ηπΛ崩壊におけるηΛ質量分布において、ハイペロン励起状態Λ(1670)のはっきりしたピーク構造を世界で初めて観測し、質量・崩壊幅の精密測定を行った. また、二本目の論文 ( arXiv:2007.14700)ではチャームクォーク、ストレンジクォークを含むΞcの励起状態Ξc(2970) のスピン・パリティを崩壊角分布および崩壊分岐比より1/2^+であることを決定した. 1/2^+というスピン・パリティは基底状態と同じで、主量子数が変化した状態である。このような状態は核子のグループではRoperと呼ばれ、クォーク模型による予測と全く違う性質を示しており、通常の3クォーク状態ではないエキゾチックハドロンの候補である。本結果から、Roperファミリーの励起エネルギーがクォークフレーバーによらず500 MeV程度であることが分かった。通常クォークの質量が重くなるにつれ励起エネルギーも小さくなると考えられるが、そうはなっていないことが分かった。この不変性はRoper状態の性質を明らかにするために重要なヒントを与えると考えられる.
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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