研究領域 | ハイエントロピー合金:元素の多様性と不均一性に基づく新しい材料の学理 |
研究課題/領域番号 |
19H05175
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
秋葉 悦男 九州大学, 水素エネルギー国際研究センター, 特任教授 (90356345)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 水素吸蔵合金 / ハイエントロピー合金 / 室温作動 / エントロピーエンジニアリング / BCC構造 / Laves相 / Multi principal element / BCC相 / Multi-principal element |
研究開始時の研究の概要 |
水素吸蔵合金は水素を低圧で大量に安全に貯蔵・輸送することができるため、水素エネルギー社会実現にとって不可欠な材料である。ハイエントロピー合金のもつ高い配置エントロピー、多数の元素によって形成された特殊な格子間隙間、カクテル効果などを水素貯蔵に適用ことで、従来に無い性能、すなわち水素吸蔵・放出の温度と水素圧力の柔軟な制御、より大量の水素吸蔵、より高速な反応の実現が期待できる。 本研究では、四ないし五元素からなるハイエントロピー合金を創製し、新規かつ高性能な水素吸蔵合金の実現を目指す。
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研究実績の概要 |
固体である水素吸蔵合金に水素が吸蔵され固体の水素化物が形成される場合、反応の標準エントロピー変化は一般に気体の失うエントロピーとほぼ同じになる。気体の平衡圧力と温度の逆数は 直線関係があり自在に平衡圧力と水素放出温度の関係を制御することができない。水素吸蔵合金のエントロピーをハイエントロピー合金を用いて制御することが可能であれば所望の温度における水素の平衡圧力をコントロールすることができる。しかしながら、ハイエントロピー合金を水素貯蔵に応用した例は極めて少なく、またハイエントロピー合金が水素を繰り返し吸蔵したとの報告も少ない。更に、ハイエントロピー合金の室温付近で水素吸蔵の例の報告は現時点では皆無であるため、水素吸蔵に伴うエントロピー変化を調べることは行われていない。本研究では三元素系ミディアムエントロピーT-V-X系BCC固溶体水素吸蔵合金、四元素系BCC固溶体単相合金の作成を行った経験を基にBCCおよびC14 Laves相Ti系多元素合金の探索と室温での水素吸蔵性を調べた。 第一遷移系列の元素を主成分とする等モルの四元素あるいは五元素からなるミディアムおよびハイエントロピー合金を作成し、ほとんどでBCC単相であることを明らかにした。その中から五元素BCC単相合金に室温で可逆的に水素化反応が進行するものを初めて見出した。この水素吸蔵ハイエントロピー合金を用いて複数の温度で水素平衡圧力を測定することで、水素化反応に伴う標準エンタルピーおよび標準エントロピー変化を求めることに成功した。従来から報告されている、気体の水素の持つ約130kJ/(mol K)よりも少ない標準エントロピー変化を観測した。また、室温での可逆的水素吸蔵性に優れたC14 Laves相合金を六元素等モルで作成することに成功した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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