研究領域 | ハイエントロピー合金:元素の多様性と不均一性に基づく新しい材料の学理 |
研究課題/領域番号 |
19H05177
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 豊田工業大学 |
研究代表者 |
椎原 良典 豊田工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (90466855)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ハイエントロピー合金 / 固溶強化 / 原子応力 / 電子状態 / 第一原理計算 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
ハイエントロピー合金に優れた機械的性質を付与していると目される固溶強化機構を解明するために,独自手法である第一原理原子応力計算を用いて,ハイエントロピー合金結晶内部の応力場を明らかとする.得られた応力場を原子配置や電子状態といった局所的な情報と比較し,応力場を左右する物理的背景を明らかにする.
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研究実績の概要 |
ハイエントロピー合金(High Entropy Alloy, HEA)の優れた機械的特性は,合金の強化機構の一つである固溶強化によると考えられているが,詳細は明らかでない.一般的な合金における固溶強化は,転位や積層欠陥等の格子欠陥と溶質原子近傍で生じる応力場の相互作用がその機構である.しかしながら,HEA では溶質原子と母相原子の区別がないため応力場の推定がなく,既存の固溶強化理論が適用できない.従来提案されている局所格子ひずみを見積もるための方策は,いずれも間接的であり,その有効性の根拠を論じる術がない.本研究では,申請者らが開発した独自手法である第一原理局所応力計算法を用いて,電子論から直接的に HEA内部の原子レベル応力場を明らかとすることを目的とする.また,個々の原子が持つ電子論的特性から応力場を解釈することを通して,応力場発現の電子論的メカニズムを明らかとする.今年度の研究においては,bcc型HEA(MoNbVTaW系,TiZrHfNbTa系)に対して第一原理局所応力計算を適用した. 結果として,bcc系合金においては,局所圧力と原子体積変化量の相関が確認された.これは,昨年度成果として得られたfcc型HEAにおける局所圧力と電荷移動量の相関とはやや異なるものである.周期表において同じ周期の元素からなるfcc型に対して,bcc型は同じ族,もしくは,隣の族に位置する元素により構成されている.族の異なる元素は原子半径が異なる傾向があるため,このような差異が出ているものと推測している.結果の妥当性についてさらに検討を進めている.
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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