研究領域 | 宇宙観測検出器と量子ビームの出会い。新たな応用への架け橋。 |
研究課題/領域番号 |
19H05192
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構 |
研究代表者 |
髭本 亘 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 原子力科学研究部門 原子力科学研究所 先端基礎研究センター, 研究主幹 (90291103)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 強相関電子系 / ミュオニック原子 / 金属非金属転移 / ミュオン |
研究開始時の研究の概要 |
多くの金属中で、電子はそれぞれが孤立した自由電子状態として振る舞うわけではなく、相互作用を及ぼし合いながら運動する。このため電子の多体効果が本質的に重要となり、様々な物性に現れてくる。このような「強相関電子系」において、どのような電子状態が実現するのかは極めて複雑であり、全貌を理解することは容易ではない。 本研究は電子系における強い電子相関による電子状態の変化が負ミュオンの捕獲過程やカスケード過程にどのような影響を及ぼすのか、そして逆に捕獲過程から電子状態の情報を得ることができるのかを検証し、電子系に対する新たな研究手法を開拓していくことを目的とする。
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研究実績の概要 |
多くの金属中で、電子はそれぞれが孤立した自由電子状態として振る舞うわけではなく、相互作用を及ぼし合いながら運動する。これは電子の軌道が制限されるなどのためスクリーニングが不完全になり、クーロン相互作用が無視できなくなることによる。このため電子の多体効果が本質的に重要となり、様々な物性に現れてくる。このような「強相関電子系」において、どのような電子状態が実現するのかは極めて複雑であり、全貌を理解することは容易ではない。本研究では電子系における強い電子相関による電子状態の変化が負ミュオンの捕獲過程やカスケード過程にどのような影響を及ぼすのか、そして逆に捕獲過程から電子状態の情報を得ることができるのかを検証していくことを目的としている。ミュオンは物質内部の様々な状態を検出する。特に負ミュオンの捕獲過程やミュオニックX線は何らかの形で電子状態の変化が反映されるものと考えられ、これに基づき金属非金属転移、価数揺動などの電子状態変化とミュオニックX線の構造を求めていく。本研究は電子系への新しいプローブを提案するものである。 これまでに金属非金属転移を生じるV2O3及び価数の変化を伴う相転移を起こすFe3O4において、ミュオニックX線の構造における相転移の影響を調べることに成功した。その結果、Fe3O4においては金属相から非金属相への転移に伴うミュオニックX線の構造の変化を見ることはできなかった一方で、V2O3においては金属相と非金属相でわずかな変化が観測された。これらの結果からは電子状態とエキゾチック原子生成過程の関係をこれまでにない形で検証したものであり、価数状態とカスケード過程のタイムスケールの関係などの側面からの議論を経て結論を得ていく。またV2O3に関しては今後詳しい温度依存性を調べることで相転移との関係をより明確にしていく。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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