研究領域 | マルチスケール精神病態の構成的理解 |
研究課題/領域番号 |
19H05207
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
宇賀 貴紀 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (50372933)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 脳・神経 |
研究開始時の研究の概要 |
環境に応じて柔軟に判断を切り替える能力は、ヒトも含めた霊長類特有の認知機能である。我々はこれまで、2つのルールに応じて判断を切り替えるタスクスイッチ課題を用い、NMDA受容体拮抗薬であるケタミンの低用量全身投与が、頭頂葉における情報収集と判断開始を障害することで、柔軟な判断を損なわせることを明らかにした。本研究では、受容体の局在から行動学的な障害までのマルチスケールで柔軟な判断の障害に関わる研究を霊長類と齧歯類で展開する。
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研究実績の概要 |
環境に応じて柔軟に判断を切り替えるタスクスイッチングは、霊長類特有の重要な認知機能である。我々はこれまで、独自に開発した2つの環境(ルール)に応じて判断を切り替えるタスクスイッチ課題を用い、外側頭頂間野(LIP)野ニューロンの判断関連神経活動が、ケタミン投与によってどのように変化するのかを検討した。その結果、ケタミン低用量全身投与により、LIP野ニューロンは不必要な情報まで収集するようになること、判断に必要な情報収集を開始するタイミングが遅延することを突き止めた。 このような判断の障害を理解するため、本研究では、「いつ」、「どの」情報を収集するかという高次な脳内プロセスが、どのように制御されているのかを問うことを目的とする。そのため、判断に必要な感覚情報を送るMT野と、その情報を収集するLIP野の機能結合が、判断の切り替えに際してどのように変化するのかを検討した。 MT野とLIP野に記録電極を刺入し、両領域間の局所電場電位(LFP)を計測した。そして、両領域間の機能結合の指標として、位相同期(Pairwise phase consistency:PPC)を算出した。β帯域(12-20Hz)PPCは、課題遂行に不必要なMT野-LIP野ニューロンの組み合わせで強く生じ、ルールの切り替えに応じて変化した。このことは、β帯域位相同期が、環境に応じて、判断に不必要な結合を抑制するのに貢献している可能性を示している。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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