• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

死後脳マルチオミクス・プロファイルに基づく統合失調症病態の構成的理解

公募研究

研究領域マルチスケール精神病態の構成的理解
研究課題/領域番号 19H05223
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東北大学 (2020)
福島県立医科大学 (2019)

研究代表者

國井 泰人  東北大学, 災害科学国際研究所, 准教授 (00511651)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
キーワード統合失調症 / 死後脳 / 次世代シーケンサー / 神経炎症 / C4 / ドパミン / 分子病態
研究開始時の研究の概要

本研究では、当講座の精神疾患死後脳バンクにおいて凍結保存された統合失調症死後脳及び新潟大学脳研究所保管の非精神神経疾患対照例の死後脳を測定対象として、細胞内ドパミンシグナル伝達系関連タンパク質をコードしている遺伝子のSNPs(SNPs および稀な遺伝子変異)、脳特異的デノボ変異、コピー数多型(CNV)、主にシトシンメチル化についてのエピジェネティクス解析、及びその遺伝子の mRNA 発現、以上をNGS で調べる。上記で明らかになった脳内分子プロファイルをエンドフェノタイプとし、各々の遺伝子多型と関連を解析する。以上のアプローチを通して統合失調症脳病態を多階層で検証する。

研究実績の概要

本研究において、福島精神疾患死後脳バンクに凍結保存された死後脳40 例及び新潟脳研保管の健常対照死後脳26 例について、前頭前皮質及び尾状核各50-100mg の採取作業を行い、前頭前皮質39 例(統合失調症23 例、双極性障害 10 例、対照 6 例)についてRNAseq 解析を施行した。近年注目されている統合失調症の神経炎症仮説に着目し、前頭のRNAseq 解析で得られたデータからサイトカインを主とする炎症関連分子8 つのmRNA 発現データを抽出し、その発現パターンに基づいてクラスター解析を行い、統合失調症群を高炎症/低炎症のBiotype に分類した。またELISA 法により前頭前野、上側頭回におけるC4 タンパク質発現量をELSA で測定したところ、C4 のタンパク質発現は高炎症Biotype で高く、特にBA10 では、有意な差を認めた。補体成分であるC4 は、全身炎症疾患においてはサイトカインと同様に代表的な炎症マーカーとして知られるとともに、脳神経発達段階におけるシナプスの刈り込みへの関与が知られており、神経炎症が統合失調症の発症へ至る神経生理学的メカニズムに、C4 による神経の過剰な刈り込みが関与している可能性が示唆された(論文投稿準備中)。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (14件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (11件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 精神疾患死後脳研究の実際2019

    • 著者名/発表者名
      國井泰人
    • 雑誌名

      日本生物学的精神医学会誌

      巻: 30 ページ: 163-167

    • NAID

      130007821994

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [雑誌論文] 死後脳マルチオミクス・プロファイルに基づく統合失調症病態の構成的理解2019

    • 著者名/発表者名
      國井泰人
    • 雑誌名

      細胞

      巻: 51 ページ: 733-736

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 精神疾患ブレインバンクと死後脳研究の現在2020

    • 著者名/発表者名
      國井泰人、長岡敦子、日野瑞城、泉竜太、宍戸理紗、矢部博興
    • 学会等名
      第42回 日本生物学的精神医学会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 統合失調症死後脳におけるタンパク定量解析‐ALDH4A1とその発現に影響する遺伝子多型2020

    • 著者名/発表者名
      長岡敦子,國井泰人,日野瑞城,泉竜太,宍戸理紗,齊ノ内信,那波宏之,柿田明美,矢部博興
    • 学会等名
      第42回 日本生物学的精神医学会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 死後脳の組織学的解析による精神神経疾患の病的メカニズムの理解2020

    • 著者名/発表者名
      久保健一郎,吉永怜史,長岡敦子,日野瑞城,國井泰人,矢部博興
    • 学会等名
      第42回 日本生物学的精神医学会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 死後脳を用いた統合失調症Elevated inflammatory biotypeにおける補体C4の関与についての検討2020

    • 著者名/発表者名
      泉竜太、宍戸理紗、日野瑞城、長岡敦子、國井泰人、矢部博興
    • 学会等名
      第42回 日本生物学的精神医学会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 近交系マウスを用いたバイオマーカーの探求から発見された統合失調症における硫化水素産生過剰2020

    • 著者名/発表者名
      井出征行、大西哲生、豊島学、岩山佳美、大羽尚子、渡邉明子、加藤忠史、糸川昌成、森川桃、廣川信隆、國井泰人、矢部博興、岩本和也、Dean Brian、内田和彦、木村英雄、吉川武男
    • 学会等名
      第42回 日本生物学的精神医学会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 福島精神疾患ブレインバンクの成果と今後の展望2020

    • 著者名/発表者名
      國井泰人, 長岡敦子, 泉竜太, 日野瑞城, 矢部博興
    • 学会等名
      第116回日本精神神経学会学術総会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 統合失調症脳病態における脂質シグナル伝達の意義-死後脳研究2020

    • 著者名/発表者名
      國井泰人,松本純弥,泉竜太,長岡敦子,日野瑞城,赤津裕康,橋詰良夫,齊ノ内信,柿田明美,矢部博興
    • 学会等名
      第116回日本精神神経学会学術総会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 新規クロザピン結合タンパク質の探索 ―α/βチューブリンに対する相互作用2020

    • 著者名/発表者名
      國井泰人,日野瑞城,近藤豪,和田明,松本純弥,丹羽真一,菊地哲郎,佐藤慎二,橋本徹哉,瀬藤光利,矢部博興
    • 学会等名
      第116回日本精神神経学会学術総会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [学会発表] 福島県立医科大学神経精神医学講座の研究 死後脳研究2019

    • 著者名/発表者名
      國井泰人、長岡 敦子、泉 竜太、日野 瑞城、矢部 博興
    • 学会等名
      第115回日本精神神経学会総会学術総会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 精神疾患死後脳研究の実際2019

    • 著者名/発表者名
      國井泰人
    • 学会等名
      第41回日本生物学的精神医学会,新潟
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 統合失調症における死後脳研究2019

    • 著者名/発表者名
      國井泰人
    • 学会等名
      第49回日本臨床神経生理学会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [備考] 精神疾患(統合失調症)の病因・病態研究 ブレインバンク

    • URL

      http://www.fmu-bb.jp/

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-12-27  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi