研究領域 | 遺伝子制御の基盤となるクロマチンポテンシャル |
研究課題/領域番号 |
19H05266
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
今野 大治郎 九州大学, 生体防御医学研究所, 准教授 (00362715)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
2020年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 神経幹細胞 / 細胞記憶 / エピゲノム / ATAC / クロマチンポテンシャル / 大脳皮質 / オルガノイド / エピジェネティクス / ヒストンバリアント |
研究開始時の研究の概要 |
多細胞生物の発生過程において、初期胚に存在する胚性幹細胞から分化の過程で生じた体性幹細胞は、その獲得したプログラムに従って適切な種類の分化細胞を適切な時期に生み出す。そのプログラムの基盤は細胞に刻み込まれた “細胞記憶”であり、その形成および維持は、細胞分裂を経てもクロマチンの状態を維持する仕組み(クロマチン潜在能)によって初めて実現可能となる。本研究では哺乳類大脳神経幹細胞をモデルとし、細胞記憶の形成とその維持機構、また、老化などによるその破綻のメカニズムを、クロマチン潜在能の観点から明らかにする。
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研究実績の概要 |
今年度も昨年度に引き続き我々が見出した二段階Wntシグナルが大脳皮質神経幹細胞特異的な遺伝子発現を制御する仕組み、特にDmrt遺伝子群の発現を開始・維持する遺伝子発現記憶の仕組みをエピゲノムの視点から明らかにし、胚性幹細胞から神経幹細胞への分化過程における「時間」のセッティングとその進行スピードを制御するメカニズムの解明を目指した。具体的には、マウスES細胞を用いた大脳オルガノイド培養系を用い、昨年度に行った未分化ES細胞から大脳皮質神経幹細胞への分化過程における網羅的オープンクロマチン領域解析(ATAC-Seq)のデータを元に、大脳皮質に特徴的な開放を示すゲノム領域について、少数細胞エピゲノム解析技術(ChIL)を用い、クロマチンの開放に先行して起こるヒストン修飾およびヒストンバリアント置換の同定を試みた。その結果、予備的データではあるがヒストンH3バリアントの1つであるヒストンH3.3の取り込みが確認された。そこでヒストンH3.3の機能欠損マウスES細胞(ヒストンH3.3a, H3.3bの二重欠損変異)を作製し、その影響を解析した。しかしながらこれらヒストンバリアントはES細胞の分化状態に影響を与えることが明らかとなり、その大脳皮質神経幹細胞分化への影響を検証することが困難であった。そこでCRISPR/Cas9システムとTetシステムを組み合わせた条件的ヒストンH3.3欠損変異マウスES細胞を樹立し、現在再検証を行っている。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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