配分額 *注記 |
8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2020年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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研究実績の概要 |
もやもや病は日本を初めとする東アジア諸国に多い脳血管疾患で、頭蓋内の限定された領域における動脈狭窄、脳血流低下、それを補う為の特異な形状の側副血行路(もやもや血管)の発達、発病後期におけるもやもや血管からの出血などを特徴とする。病因、病変の形成プロセス、病変が脳底に限られる原因などについていずれも未解明である。虚血、出血両症状に対して頭蓋内外での血管バイパス形成が治療として行われるが、再発する場合があり、根治療法の確立が待たれている。研究代表者は自らの手によりもやもや病責任遺伝子ミステリン(別名RNF213、ALO17)の分子クローニングを行い、ミステリン遺伝子産物のATPアーゼ活性、ユビキチンリガーゼ活性、これら酵素活性の上に立脚した脂質代謝制御機能などについて世界に先がけて明らかにしてきた(PLOS ONE, 2011, Sci Rep, 2014, 2015, 2017, J Cell Biol, 2019)。また、もやもや患者変異ミステリンが脂質代謝制御機能を失い、細胞内に凝集様の構造を形成することを世界で初めて見出した(J Cell Biol, 2019)。これまでの知見を踏まえて、ミステリンユビキチンリガーゼ活性の酵素学的詳細およびミステリンの生理、病態機能におけるユビキチンリガーゼ活性の意義について検討を行った。加えてミステリンの酵素活性を標的にしたケモテクノロジー開発を行った。
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