研究領域 | ソフトロボット学の創成:機電・物質・生体情報の有機的融合 |
研究課題/領域番号 |
19H05323
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
榛葉 健太 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 助教 (80792655)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 軸索 / マイクロデバイス / 髄鞘 / ミエリン鞘 / 数理モデル / マイクロ加工 |
研究開始時の研究の概要 |
神経細胞は軸索と呼ばれる構造を通して情報を出力する.本研究では,神経細胞の活動が軸索を伝導する際に起こる情報処理のメカニズムを解明することを目指す.最初に,マイクロ加工技術により活動計測用のデバイスを作製し,中枢神経系と末梢神経系の両方の神経細胞を対象として,実験的に軸索の伝導を評価する.続いて,計測したデータを基に数理モデル化することで,情報処理モデルを開発する.
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研究実績の概要 |
本研究では 末梢神経細胞および中枢神経細胞において 軸索の伝導特性変化を実験的に測定し軸索の情報処理モデルを構築することを目的とした.感覚神経細胞と中枢神経細胞の軸索について,髄鞘形成による長期的変化,および活動依存性の短期的変化を実験的に計測した. 最終年度に当たる本年度は,初年度に開発した高密度電極アレイを用いた末梢神経細胞からの活動計測法を用い,軸索における伝導特性変化の検出に注力した.最初に,細胞培養系においても,末梢神経細胞に対してシュワン細胞が髄鞘を形成することを,蛍光顕微鏡および透過型電子顕微鏡を用いて確認した.さらに電気計測から,同条件の培養系から2か月以上にわたって活動を計測できることを確認した.計測されたデータから軸索を高精度に検出する方法を開発し,軸索において局所的に振幅が低く伝導速度が高い部分を抽出した.伝導速度と空間的な信号の特性より,跳躍伝導を検出できた可能性が高いと考えられる.以上から,目的の一部である長期的変化の検出に成功したと考えた. さらに,個々の細胞に対して様々な頻度で電気刺激を印加するための計測手順を最適化し,2Hzから50Hzまでの刺激に対する応答を計測した.加えて,対象電極の近傍のデータをまとめて用いることで,加算平均操作なしでの活動検出に成功した.本手法により,伝導が確率的に停止する現象を検出できた.さらに,刺激頻度に依存して伝導時間が延長すること,および活動を示さない休止期の後に伝導時間が一部回復することを示した.刺激頻度依存的な伝導特性変化が見られたことより,目的とした活動依存性の短期的変化の計測に成功したと結論付けた.
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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