研究領域 | ソフトロボット学の創成:機電・物質・生体情報の有機的融合 |
研究課題/領域番号 |
19H05328
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
新竹 純 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 助教 (10821746)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2020年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2019年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | ソフトロボティクス / アクチュエータ / 生分解性材料 / 生分解性 / グリーンロボティクス |
研究開始時の研究の概要 |
ソフトロボットが微生物などによって土に還ることができる特性、すなわち生分解性を持つことができれば、環境にやさしいロボットとなることが可能となる。生分解性材料は微生物による分解によって刻々と変性する。そのため、生分解性材料によるソフトロボットを実現するためには、その構成材料の分解過程を設計と制御に反映することが重要となる。本研究はこれらを明らかにし、生分解性ソフトアクチュエータの設計法を確立することを目的とする。
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研究実績の概要 |
前年度に構築した、微生物による分解に対する生分解性材料の機械特性の変化をパラメータとして実装した、ソフトアクチュエータのシミュレーション環境の妥当性を検証するために、実機アクチュエータとの比較実験を行った。アクチュエータは空気の入力によって曲げ変形するものであり、実験の前段階として、本研究で用いている生分解性材料であるゼラチンとグリセロールの混合物に適した構造、形状、および製作工程を明らかにした。 シミュレーションとの比較実験では、製作したアクチュエータが0、5、10、15、20、および25%の生分解度を持つような、最適な分解条件を明らかにし、これを適用した。実験の結果、分解度ごとのアクチュエータの曲げ動作の変化の傾向はシミュレーションで予測されたものと同様であることが分かった。また、それぞれの分解度における曲げアクチュエーションの変化量も、高い精度でシミュレートできることが分かった。これは実験値とシミュレーション値の間の決定係数で定量的に判断されたもので、それぞれの分解度で0.997までの高い値が得られた。 以上の結果により、生分解性ソフトアクチュエータがどのように変性し、その出力特性がどう変化するのかという、変性機序を明らかにすることができた。そして、それらの挙動を予測するシミュレーション環境の妥当性が明らかになり、生分解性ソフトアクチュエータの設計法の一つとして確立できたことが示された。今後の研究の展開としては、本研究で得られた材料の解析手段や設計法を、様々な生分解性材料に基づくソフトアクチュエータやセンサに適用していくことが挙げられる。 なお、本研究においてアクチュエータの構造や製作方法を検討する過程で、非生分解性材料に基づく柔らかいデバイスの知見も副次的に得ることができた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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