研究領域 | ゲノム配列を核としたヤポネシア人の起源と成立の解明 |
研究課題/領域番号 |
19H05340
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
河田 雅圭 東北大学, 生命科学研究科, 教授 (90204734)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
|
キーワード | 縄文人 / 古代人ゲノム / 日本人ゲノム / 縄文人ゲノム / ヒトゲノム / 選択 / 精神的個性 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、農耕や家畜利用の開始に伴う食生活の変化や、社会的・文化的な変化が引き起こす精神的な変化に注目し、主に日本列島集団において、大陸民集団(中国)と比較して、渡来民との交雑後、独自の選択を受け、頻度を変化させた遺伝子を検出する。そのために、Genomes Project(1KGP)と 東北メガバンク の約 21000人分のゲノム配列、アイヌ人のSNPs、今後利用可能になる縄文人ゲノム配列を用いた解析を行う。
|
研究実績の概要 |
縄文人ゲノム34個体、中国古代人ゲノム47個体(Yang at al., 2020とNing at al., 2020による北東アジア由来で約1万~3000年のゲノム配列)を用いて、現代日本人集団との比較を行った。各集団のアレル頻度をSNP座位を含むリードのカウントを使用して、最尤推定した (Mathieson et al., 2015)。日本人集団と分化している領域を検出するため、 (1)現代日本と縄文人間、(2)現代日本と古代中国人間について、FSTを領域ごとに計算し、その値が大きい上位0.1%以上を分化している領域として検出した。日本と縄文間で分化している遺伝子として2型糖尿病(SNHG17、NAMPT、ACAD10) や肥満(ATXN2)などエネルギー代謝や糖質代謝に関わる遺伝子や、心疾患(TEX41)が検出された。また、アルコール代謝に関わるALDH2, 耳垢(ABCC11)や乳がん(CYP1B1、ACBB11)などが検出された。ALDH2、ABCC11、CYP1B1は、現代日本人のゲノム配列から選択的一掃などを検出する方法で自然選択を受けた遺伝子としても検出されている(Okada et al. 2018, Yoshimura et al. 2006, Yasumizu et al. 2020)。2型糖尿病や肥満などに関わる遺伝子は、稲作伝来による食生活の変化が影響していることが考えられた。日本と古代中国人で分化している遺伝子として、統合失調症(GRIK1、THEM4、RP4-598G3.1)、アルコール代謝(ADH cluster)、前立腺癌(HDAC1)、膀胱癌(EDC3)、身長(DOCKK3)などが検出された。ADH clusterは、自然選択を受けた遺伝子としても検出されている(Yasumizu et al. 2020)。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|