研究領域 | 植物の力学的最適化戦略に基づくサステナブル構造システムの基盤創成 |
研究課題/領域番号 |
19H05357
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
矢島 潤一郎 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (00453499)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
|
キーワード | FRET張力センサー / 細胞骨格タンパク質 / 張力センサー / 細胞骨格 / cytoskeleton / mechano-sysytem / Force FRET sencor |
研究開始時の研究の概要 |
細胞骨格が細胞内で形成する力学的な枠組みを「細胞骨格メカノネットワークシステム」として捉え、このネットワーク上で力がどのように受容・伝播・応答し、生化学反応の制御機構を通じて細胞機能を創発させるかという点に着目した。細胞骨格間や膜と細胞骨格間の力を測る非破壊的なフォースセンシング技術の開発により、植物細胞内で働く力バランスを定量し、微小針マニピュレーション技術によって外部から力学的負荷を与え、また、植物ホルモン等の添加によって化学的刺激を与え、細胞骨格ネットワークの力応答を可視化することで、植物細胞のメカノネットワーク内にある力伝達システムを解明する。
|
研究実績の概要 |
植物細胞内や細胞骨格から再構成されるテンセグリティ様構造体内の細胞骨格に依存した力バランスを定量するため、昨年度に引き続き細胞骨格間にかかる力を測定する非破壊フォースセンシング技術(蛍光タンパク質からなるFRET張力センサー)の開発を主に行った。このFRET張力センサーは、エネルギー共鳴移動可能な一組の蛍光タンパク質、バネタンパク質、一組の細胞骨格結合タンパク質からなる。微小管結合タンパク質としては、ATP非依存性kinesin-1モータードメイン変異体を、アクチン結合タンパク質としては、anillinを、蛍光タンパク質としては、従来よりもFRET効率の良い蛍光タンパク質の組み合わせを選定し、 センサーに用いた。FRET張力センサーの定量評価のためには、負荷とFRETを1分子レベルで計測し、FRETと負荷との関連付けを行う必要があるため、1分子のセンサーのダイナミックレンジの定量を可能とする1分子イメージング・光ピンセット顕微システムの高度化を進め、バネタンパク質のアミノ酸の残基数に応じ、異なるダイナミックレンジを有するセンサーを作成できる目途がついた。これらのFRET張力センサーを用いて、in vitro再構成系で細胞骨格・モータータンパク質・結合タンパク質からなる高次構造体を形成させ、FRET張力センサーによって細胞骨格の間に生じる力の経時変化を追跡し、テンセグリティ構造体内での細胞骨格の間に働く力が定量できる段階まで進展した。また、植物(ゼニゴケ)細胞へのFRET張力センサー遺伝子を組みこんだ安定細胞株を作成し、植物細胞内でFRET張力センサーを発現させ、最適なFRET張力センサーコンストラクトの選定を行う段階まで進展した。今後、植物細胞内での最適なイメージング系を模索し細胞骨格間に働く力の分布の定量を目指す。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|