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軽くて強くてしなやかな花粉エキシンの立体構造の構築機構とその力学的特性

公募研究

研究領域植物の力学的最適化戦略に基づくサステナブル構造システムの基盤創成
研究課題/領域番号 19H05362
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 複合領域
研究機関名古屋大学

研究代表者

石黒 澄衛  名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (50260039)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
キーワード花粉 / 細胞壁 / 多糖 / FIB-SEM / 立体構造 / イメージング / 細胞内小胞輸送 / ペクチン / 花粉壁の立体構造 / ヘミセルロース / シロイヌナズナ / アラビノガラクタンタンパク質 / ライブイメージング / 植物遺伝子機能 / 突然変異体
研究開始時の研究の概要

花粉を取り囲む細胞壁はエキシンと呼ばれ、軽量かつ頑丈で、外界のストレスから花粉を保護する役割を持つ。この立体構造がなぜ頑丈なのかを力学的に検証し、ドームやカプセルの建築デザインへの応用を目指す。一方、エキシンは植物の種類ごとに構造が決まっていることから、遺伝子によって規定される構造であると考えられる。立体構造を規定する遺伝子とは具体的にどのようなものであるのかを明らかにするため、エキシンの構造が崩れてしまった突然変異体の原因遺伝子を同定してその機能を解析する。特に、発達中の花粉を取り囲むタペート細胞で働く遺伝子に注目して研究を進める。

研究実績の概要

シロイヌナズナの花粉の外殻構造である網目状エキシンは、例えば膨圧の変化で花粉が収縮したり膨張したりする場合でもフレキシブルに変形し、決して潰れることはなく内部の配偶子を守っている。今年度は収束イオンビーム-走査型電子顕微鏡法(FIB-SEM)を用いてシロイヌナズナのエキシンの微細構造の三次元イメージングに取り組み、サンプルの前処理方法や染色法を工夫することで、ナノメートルスケールの微細なエキシンの構造を立体画像として取得する方法を確立した。今後は力学的強度が低下した突然変異体の花粉の観察を行い、どのような構造変化が起きているかを野生型と比較検討して、しなやかさと強さを持つ構造を作るためにどのようなしくみが働いているのかを解明したい。
エキシンの強度が低下した花粉を作る突然変異体の解析も行なった。今年度解析した突然変異体の花粉は網目サイズが野生型よりも大きくなっており、網状構造を持ち上げる柱状構造の長さがバラバラだったりまっすぐ立ち上がっていなかったりしたため、網そのものも平滑な局面を作れず歪んでしまっていた。原因遺伝子は細胞内小胞輸送の制御因子であり、若い花粉の表面で網の目を作るのに働くキシランなどの多糖の生合成や分泌に影響している可能性がある。実際、キシランの量は野生型よりも減少していた。このことは網の目が大きくなる表現型とは一見矛盾するのだが、キシランが減ったこと以上にペクチンが増加しており、それが大きな網の目の形成に寄与したと推定された。本研究より、ペクチンも網の目の形成に重要な役割を持つことが明らかになった。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 国際共同研究 (3件) 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 2件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [国際共同研究] 上海交通大学(中国)

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [国際共同研究] 上海交通大学(中国)

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [国際共同研究] La Trobe University(オーストラリア)

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [雑誌論文] NERD1 is required for primexine formation and plasma membrane undulation during microsporogenesis in Arabidopsis thaliana2020

    • 著者名/発表者名
      Xu Dawei、Mondol Palash Chandra、Ishiguro Sumie、Shi Jianxin、Zhang Dabing、Liang Wanqi
    • 雑誌名

      aBIOTECH

      巻: 1 号: 4 ページ: 205-218

    • DOI

      10.1007/s42994-020-00022-1

    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Gateway binary vectors with organelle-targeted fluorescent proteins for highly sensitive reporter assay in gene expression analysis of plants.2019

    • 著者名/発表者名
      Sultana, M.M., Dutta, A.K., Tanaka, Y., Aboulela, M., Nishimura, K., Sugiura, S., Niwa, T., Maeo, K., Goto-Yamada, S., Kimura, T., Ishiguro, S., Mano, S., and Nakagawa, T.
    • 雑誌名

      Journal of Biotechnology

      巻: 297 ページ: 19-27

    • DOI

      10.1016/j.jbiotec.2019.03.015

    • NAID

      120006845280

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] シロイヌナズナの花粉エキシンの微細構造の可視化とその形成機構の解明2020

    • 著者名/発表者名
      松岡耕汰, 江﨑恭子, 保富正行, 鈴木孝征, 檜垣匠, 石黒澄衞
    • 学会等名
      日本植物学会第84回大会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
  • [備考] 名古屋大学大学院ん生命農学研究科 生物化学研究室ウェブサイト

    • URL

      https://www.agr.nagoya-u.ac.jp/~biochem/

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

URL: 

公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-12-27  

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