研究領域 | 発動分子科学:エネルギー変換が拓く自律的機能の設計 |
研究課題/領域番号 |
19H05385
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
庄子 良晃 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (40525573)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 薄膜 / 自己集合 / 環境応答 / 力学応答 / アクチュエータ / 有機薄膜 |
研究開始時の研究の概要 |
生体は高度に洗練された運動システムを備えている。例えば筋肉では、筋フィラメントが高い配向・配列規則性をもって階層的に集積化することで、優れた運動機能が実現されている。本研究では、分子の自己集合により得られる高規則性・高配向性の有機薄膜を用いて、筋肉組織のように異方的かつ可逆的に伸縮する新たな薄膜材料の創出を目指す。また、その伸縮運動のメカニズムを検討し、優れた動的特性を示す新たな有機材料の創製を図る。これら、原理探求型の取り組みを通じて、最終的には、微小な環境変化に対して劇的な力学応答を示す薄膜や、圧力に応じて異方的伸長運動を引き起こす薄膜など、特異な発動作用をもたらす有機薄膜の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、独自に開発した三脚型トリプチセンの自己集合により得られる「2次元シート構造+1次元積層構造」をもつ配向多層膜を基盤として、外部刺激や周囲環境変化に鋭敏に応答し、構造を異方的かつ可逆的に変化させる発動分子システムを構築し、新たな力学機能を創出することを目的とする。申請者らは、側鎖に内部不飽和結合部位を有する三脚型トリプチセンが形成する多層膜が、その層間に様々な有機溶媒分子を一分子層の厚みで取り込み、膜厚を異方的かつ可逆的に変化させることを見出した。側鎖の不飽和結合の位置や数を変えた分子を系統的に検討したところ、興味深いことに、不飽和結合の数が多いほど溶媒取り込みの飽和量が多くなることを見出した。さらに、誘導体のひとつで単結晶構造解析に成功し、固体状態でのパッキング構造を明らかにできた。また、薄膜に取り込まれない貧溶媒として水を用い、取り込まれる溶媒としてTHFを用いて相対濃度と取り込み量を検討したところ、興味深いことに、THFの割合の上昇に応じてシグモイド型の取り込み挙動が観測された。上記の検討結果に基づいて、溶媒取り込みのメカニズムを推定することができた。現在、成果を論文として取りまとめている。
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現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
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