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集団運動転移を先導する粘菌スター細胞とそのシンギュラリティ性の解析

公募研究

研究領域シンギュラリティ生物学
研究課題/領域番号 19H05416
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 複合領域
研究機関東京大学

研究代表者

澤井 哲  東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (20500367)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2020-03-31
研究課題ステータス 中途終了 (2019年度)
配分額 *注記
8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
キーワード細胞性粘菌 / 細胞分化 / マイクロチャンバー / 細胞運動 / 形態形成 / 単一細胞解析 / 反応拡散
研究開始時の研究の概要

細胞の秩序だった配向、配置は、組織の全体性そのものの根幹を担っているが、細胞運動の亢進により、組織全体が流体的な性質をもったり、また一部が固体やガラス的な性質をもつと考えられている。こうした性質の遷移は、形態や運動、さらには生物特有の柔軟さや頑健さがいかに発現するかの理解にむけての大きな足がかりである。本課題では、細胞性粘菌集合塊における、cAMP波の消失と、それと同時に進行する細胞の大規模な再配置に注目し、この遷移現象の開始において観察される流れに逆行するごく少数個の予定柄細胞の実態と、その役割を明らかにすることで、細胞間極性の揃いについての臨界性、非線形動力学的な分岐現象を特徴づけを得る。

研究実績の概要

細胞性粘菌の細胞塊における細胞の大規模な再配置においては、流れに逆行して集団運動を舵取りしているごく少数個の予定柄細胞が観察されることを、最近代表者らは見出した。本申請課題では、この不規則な運動を示すごく少数細胞に注目し、独自の蛍光標識手法と生細胞測定手法を組み合わせることによって、これを検出、同定し、その接触依存的な極性形成、運動形態ならびに、走化性と走化性誘引分子cAMPのリレー応答を特徴づけることを目的とした。集団内に数個しか出現しないスター細胞の特性が、組織内の細胞の大規模な再配置をいかに駆動するのか、細胞の揃い度合いについての秩序転移と、反応拡散によって出現するcAMP振動の消滅時のスター細胞の振る舞いを特徴づける。予定柄細胞サブタイプであるスター細胞をHaloタグ発現を高輝度蛍光ラベルされたHaloリガンドによって検出する系を立ち上げた。さらに、アクチンやRac-GTP、cAMP測定用の蛍光タンパクプローブと予定柄細胞、予定胞子細胞の特異的遺伝子プロモーターによって蛍光タンパクを共発現する細胞株を作出した。これらの細胞を、マウンド期、移動体期から、分散解離によって取得し、低天井チャンバー内に導入し、単一細胞の厚さの細胞塊でこの選別現象を測定するための条件だしに成功した。その結果、チャンバー内で拘束された系でも、この不規則な運動を示す細胞が出現すること、さらにこれらを長時間追跡することができた。これらの知見を組み合わせて解析を進めることで、この少数性細胞の実態の解明に近づくことが期待される。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(1件)
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (12件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (11件) (うち国際学会 1件、 招待講演 6件) 図書 (1件)

  • [学会発表] はいまわる細胞の形態表現空間とデータ駆動解析2019

    • 著者名/発表者名
      澤井 哲
    • 学会等名
      2019年度日本数理生物学会年会 企画シンポジウム
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] A physico-chemical modeling and data-driven approach to cell morphology dynamics2019

    • 著者名/発表者名
      澤井 哲
    • 学会等名
      NanoELSI 公開セミナー
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Cell segregation by contact directed migration2019

    • 著者名/発表者名
      澤井 哲
    • 学会等名
      Joint UBI-NanoLSI workshop TRENDS IN MOLECULAR BIOPHYSICS OF LIVING CELLS
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Mathmatical model-based analysis of morphodynamic spectrum of fast migrating cells2019

    • 著者名/発表者名
      澤井 哲
    • 学会等名
      第42回日本分子生物学会年会シンポジウム
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Deciphering morphology landscape of fast migrationg cells by dynamical systems modeling and machine learning2019

    • 著者名/発表者名
      澤井 哲
    • 学会等名
      2019 A3 Workshop on Mathematical Life Science
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 階層をつなぐ視点からダイナミクスを考える。2019

    • 著者名/発表者名
      澤井 哲
    • 学会等名
      第31回高遠・分子細胞生物学シンポジウム
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Morphodynamic feature space of migrating cells2019

    • 著者名/発表者名
      澤井 哲
    • 学会等名
      第57回日本生物物理学会 年会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 光遺伝学的操作による低分子量 GTPase の機能解析2019

    • 著者名/発表者名
      島田奈央
    • 学会等名
      第9回日本細胞性粘菌学会例会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] 形態形成・組織運動に関わる細胞型依存的な運動形態を生み出す分子動態の解析2019

    • 著者名/発表者名
      橋村秀典
    • 学会等名
      第9回日本細胞性粘菌学会例会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] アメーバ細胞の移動形態における可塑性の解析2019

    • 著者名/発表者名
      本田 玄
    • 学会等名
      第9回日本細胞性粘菌学会例会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] Developmental stability against selection for solitary in the social amoeba Dictyostelium discoideum2019

    • 著者名/発表者名
      城川祐香
    • 学会等名
      第9回日本細胞性粘菌学会例会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [図書] 実験医学37(13) , 「集団運動による自己組織的パターン形成」2019

    • 著者名/発表者名
      澤井哲 藤森大平
    • 総ページ数
      4
    • 出版者
      羊土社
    • ISBN
      9784758125222
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-01-27  

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