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がん細胞が出現した正常間質組織でのシンギュラリティ現象の解明

公募研究

研究領域シンギュラリティ生物学
研究課題/領域番号 19H05432
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 複合領域
研究機関東京理科大学

研究代表者

昆 俊亮  東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 講師 (70506641)

研究期間 (年度) 2019-04-01 – 2021-03-31
研究課題ステータス 完了 (2020年度)
配分額 *注記
7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
キーワードがんシンギュラリティ / がん臨界 / 正常線維芽細胞 / シンギュラリティ / 正常間質細胞 / 細胞競合 / ex vivoイメージング / がん間質化 / 生体内イメージング
研究開始時の研究の概要

腫瘍組織は特殊な微小環境が整備されており、がん細胞によって教育された間質細胞が腫瘍進展に有利に作用する。しかしながら、がん細胞が正常間質細胞と初めて接触した際にどのような相互作用が生じるかはよく分かっていない。本課題では、がん細胞と正常間質細胞との細胞間コミュニケーションの実態を明らかにすることにより、腫瘍細胞社会形成の超初期に生じるシンギュラリティ現象を解明する。

研究実績の概要

腫瘍組織は特殊な微小環境が整備されており、がん細胞によって教育された間質細胞が腫瘍進展に有利に作用する。しかしながら、がん細胞が基底膜を通過し間質内へと浸潤したとき、すなわちがん細胞が正常間質細胞と初めて接触した際にどのような相互作用が生じるかはよく分かっていない。研究代表者らのこれまでのマウスを用いた研究結果より、正常間質組織は本来抗腫瘍的な場であり、Ras単独変異など比較的悪性度の低い変異細胞は排除されるのに対し、APC/Ras二重変異など悪性度の高い細胞は「シンギュラリティ細胞」として、正常間質からがん間質へと臨界現象をもたらすことを示唆する結果が得られていた。そこで、悪性度の異なるがん細胞と正常間質細胞、具体的には正常線維芽細胞との間でどのような細胞間相互作用を解析した。その結果、RasV12単独変異細胞を正常線維芽細胞と共培養した際、線維芽細胞と接触したRasV12細胞では、細胞内に液胞が蓄積し、細胞が肥大化した。一方、線維芽細胞に接触していないRasV12細胞ではこのような事象は観察されなかった。さらに、タイムラプス解析より、線維芽細胞と隣接し液胞化したRasV12細胞は高頻度に細胞死することが分かった。一方、β-catΔN/RasV12細胞を正常線維芽線維芽細胞と共培養した場合、単独培養時と同様の細胞増殖率、生存率を示した。これらの結果より、正常線維芽細胞はRasV12単独変異など悪性度の低い細胞に対しては、物理的に作用することにより変異細胞の増生を抑制する機能を有するが、Ras変異にβ-cateninの活性化変異をさらに負荷し悪性度が憎悪すると、この抑制効果が干渉されることが示唆された。

現在までの達成度 (段落)

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和2年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2020 実績報告書
  • 2019 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2020 2019 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] GRP30-expressing gastric chief cells do not differentiate but are eliminated via PDK-dependent cell competition during development of metaplasia.2020

    • 著者名/発表者名
      1.Hata M, Kinoshita H, Hayakawa Y, Konishi M, Tsuboi M, Oya Y, Hayata Y, Nakagawa H, Tateishi K, Fujiwara H, Hirata Y, Worthley DL, Muranishi Y, Furukawa T, Kon S, Tomita H, Wang TC, Koike K.
    • 雑誌名

      Gastroenterology

      巻: 158 号: 6 ページ: 1650-1666

    • DOI

      10.1053/j.gastro.2020.01.046

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] Singularity at emergence of cancer cells in normal stroma2020

    • 著者名/発表者名
      昆 俊亮
    • 学会等名
      第58回 日本生物物理学会
    • 関連する報告書
      2020 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] がん細胞が出現した正常間質組織でのシンギュラリティ現象の解明2020

    • 著者名/発表者名
      昆 俊亮
    • 学会等名
      新学術領域研究「シンギュラリティ生物学」,「細胞ダイバース」合同会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 細胞競合研究からがん発生研究へ2019

    • 著者名/発表者名
      昆 俊亮
    • 学会等名
      大阪大学蛋白研シンポジウム「がん研究の新機軸」
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 招待講演
  • [備考] がん発生のメカニズムを明らかにする

    • URL

      https://top-researchers.com/?p=2623

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書

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公開日: 2019-04-18   更新日: 2021-12-27  

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