公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
水をたたえたハビタブル惑星から寒冷乾燥した惑星へと変遷を経た火星. このような気候変動を理解することは地球型惑星の水環境進化の解明に本質的であるが, 宇宙空間へ流出および地下へ取り込まれた水の定量的な見積もりやそのメカニズムはわかっていない. 本研究の目的は, ハビタブル環境の持続性つまり火星における水環境進化の理解に向けて, 現在の火星における水・物質循環の観測的実証である. 散逸大気の源となる超高層大気が, 太陽変動・下層大気により変動する様子を明らかにし, それらが過去40億年にわたり火星の気候変動にどのように影響を及ぼしてきたのかを理解する.
水をたたえたハビタブル惑星から寒冷乾燥した惑星へと変遷を経た火星。このような気候変動を理解することは地球型惑星の水環境進化の解明に本質的であるが、宇宙空間へ流出および地下へ取り込まれた水の定量的な見積もりやそのメカニズムはわかっていない。 計画Aでは、地下水圏/表層水と大気との水のやりとりを計画、Bでは 水の新たな高速散逸プロセスが水環境進化に与える影響を定量的に評価すること、計画Cでは大気深部にまで達する太陽放射線とそれに伴うオーロラ現象が水環境・大気組成に与える影響を定量的 に評価することを目指した。計画Aでは、大気大循環モデルを用いた詳しい数値実験を行った結果、斜面上に現れる暗い筋模様(RSL)からの水漏出に代表される地下水圏/表層と大気との水やりとりを捉えるための観測必要精度を規定することができた。計画Bでは、最新探査機データを解析することにより、ダストストーム時・近日点付近においてダスト加熱による大気膨張・ハイグロポーズ消失・大気循環強化・乱流活動増大により水の新たな高速散逸パスが形成される様子や散逸大気組成が変動する様子を明らかにした。計画Cでは、太陽高エネルギー粒子降り込みに伴うオーロラ発光を再現することに成功し、数MeVの陽子が重要な役割を果たしていることが明らかとなった。同時に地球同様HOxによるオゾン破壊が火星でも起こりうることを示唆し、必要な観測精度を検証した。
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 国際共同研究 (5件) 雑誌論文 (12件) (うち国際共著 10件、 査読あり 12件、 オープンアクセス 12件) 学会発表 (25件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件)
Icarus
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Applied Optics
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10.1364/ao.401523