研究領域 | 次世代物質探索のための離散幾何学 |
研究課題/領域番号 |
20H04625
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藪 浩 東北大学, 材料科学高等研究所, 准教授 (40396255)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2021年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2020年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
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キーワード | ブロック共重合体 / Cahn-Hilliard方程式 / 相分離構造 / 微粒子 / Eenergy Landscape / 拘束空間 / 自由エネルギー / 階層性 / ミクロ相分離構造 / Landscape |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は、Coupled Cahn-Hilliard(CCH)方程式に基づくシミュレーションにより得られる三次元拘束空間におけるミクロ相分離構造の自由エネルギーから、無限次元における自由エネルギーが作る Landscape の探索のための実験・理論の基本データベース作成を行い、Optimization-based Shrinking Dimer(OSD)法による構造転移のpathwayの解明、およびBetti数などの幾何学的視点と自由エネルギーに基づく構造の予測および実験パラメータとの相関解明により、3次元拘束空間における階層的ミクロ相分離構造形成の熱力学描像を明らかとすることである。
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研究実績の概要 |
Cubic状の相分離構造を持ったブロック共重合体微粒子について、Coupled Cahn-Hilliard方程式(以下CCH方程式と記す)によるシミュレーションとその安定性について検討を行った。実験パラメータを精査した結果、Cubic構造が形成されるのはこれまで相分離構造に大きく影響していた微粒子のサイズの影響ではなく、ブロック共重合体溶液から貧溶媒中に微粒子が析出する速度(良溶媒が蒸発するまでの時間)が大きく影響していることが示唆された。この知見から、CCH方程式を用いたシミュレーションにおいても速度ファクタ(Tv)を変化させて相分離構造の検討をしたところ、確かにCubic構造が形成されることが判明した。但し、シミュレーションステップ数とエネルギーの関係から、Cubic構造が形成される場合に於いても、Tvが小さい場合は最終的にさらに安定なラセン状の相分離構造に転移すること、Tvがある程度以上大きくなると、安定してCubic相が形成されることが明らかとなった。さらに媒体とブロック共重合体の相互作用が強すぎても、同心球状の相分離構造が安定に現れることから、ブロック共重合体の各ブロックは同じ程度の表面エネルギーを持つことが必要であることも示唆された。これらの知見を基に、システムサイズとTv、およびエネルギーの3軸を取ることにより、Cubic相を形成する条件に関するエネルギーランドスケープを描くことが可能であることが明らかとなった。このことは、速度ファクタを考慮に入れることで、エネルギーランドスケープの開拓が可能であることが明らかとなり、本研究の目的はほぼ達成された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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