研究領域 | 次世代物質探索のための離散幾何学 |
研究課題/領域番号 |
20H04634
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
岡 俊彦 静岡大学, 電子工学研究所, 准教授 (60344389)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | リオトロピック液晶共連続キュービック相 / 三重周期極小曲面 / 結晶学的位相問題 / 位相復元法 / リオトロピック液晶 / 共連続キュービック相 / 両親媒性分子 / マイクロ相分離 / 結晶学的位相推定法 / X線結晶構造解析法 |
研究開始時の研究の概要 |
リオトロピック液晶共連続キュービック相の精度の高い電子密度分布を調べ、構造モデルを構築する。この構造モデルに内包されている、様々な現象を理解し、構造モデルにもフィードバックを行う。そしてその共連続キュービック相で、観測された構造が形成される原理を明らかにする。 この研究を、構成分子が異なる両親媒性分子の共連続キュービック相で行い、多くの共連続キュービック相構造を得る。両親媒性分子によって共連続キュービック相が出現する温度条件も異なるので、広い温度条件で測定できる装置も開発する。 そして、すべての共連続キュービック相構造に共通な構造形成原理を見出す。
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研究実績の概要 |
両親媒性分子と水からなるリオトロピック液晶共連続キュービック相は、三重周期極小曲面によく似た構造を形成する。この構造が内包する現象を理解することを目的に研究を行った。リオトロピック液晶共連続キュービック相は、三重周期極小曲面様構造を持つ。このため多くの研究でX線回折測定は行われるが、液晶相の決定のみに用いられ、それ以上の電子密度情報を得ることはほとんどない。これはX線回折では、構造因子の振幅は求まるが位相は求まらない、いわゆる位相問題のためである。この問題を解決するために、二つの位相復元手法を開発した。一つ目は昨年度から継続して開発した、指標に基づく復元法である。リオトロピック液晶共連続キュービック相は、構造的な乱れのため、観測される独立な反射の数が少ない。また中心対称性を持つため、位相が0かπに限定される。この特徴を用いてすべての位相組み合わせで電子密度を計算し、指標が小さいときに正しい位相組み合わせに近くなることを示し、位相復元が可能となった。この研究に関する論文は投稿中である。二つ目は、反復を用いた復元法で、独立な反射の数が多く、中心対称性の無い構造でも使用できる。位相の信頼性の高いテストデータを用いて位相復元を試したところ、半分以上で制約なしで位相を復元することができた。残りについても、体積分率、実数構造因子などの制約を課すことで位相が復元できた。これらの手法を用いて、リオトロピック液晶共連続キュービック相や他の系においても構造解析を進めている。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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