研究領域 | 次世代物質探索のための離散幾何学 |
研究課題/領域番号 |
20H04635
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山影 相 名古屋大学, 理学研究科, 助教 (90750290)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
2021年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | マヨラナ粒子 / トポロジカル超伝導 / トポロジカル不変量 / 対称性 / 空間群 / 既約表現 |
研究開始時の研究の概要 |
トポロジカル超伝導体は系の表面にマヨラナ粒子が現れる系である.そのマヨラナ粒子は粒子と反粒子が同一であることや,表面という2次元空間に閉じ込められていることから,通常の電子からは予想できないような量子現象を示す興味深い系である. ところが,候補物質がほとんど見つかっていないために,実験研究はそれほど進展していないのが問題である.本研究はトポロジカル超伝導の不変量を理論的に整理することで,候補物質探索を容易にする. 本理論を用いれば理論模型を構築しそれを解析するという難しい問題を解く必要なくマヨラナ粒子の情報が得られ,多くの超伝導研究者に資する.
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研究実績の概要 |
本研究ではトポロジカル超伝導体の候補物質を効率的に探索することに資する指導原理を基礎的な観点から見出すことが目的である.トポロジカル超伝導体の表面における低エネルギー励起は有効的にマヨラナ粒子として表され,そのために通常の金属などでは生じ得ない特異な量子現象を示すことが予言されている.しかしながら,その候補物質が極めて少ないことが根本的な問題として残されている.本研究はこの問題解決の一助となるものである. 具体的にはマヨラナ粒子の有無を特徴付けるトポロジカル不変量に関する有用な情報を結晶と超伝導状態の対称性を援用することで引き出す.なお,1次元のトポロジカル不変量のみに着目している. 本年度では,マヨラナ粒子を2(クラマース)対もつ場合について,結晶の対称性(空間群)と超伝導状態の対称性(既約表現)とトポロジカル不変量の間の一般的な関係を得ることができた.インプットとして,結晶構造とその表面の構造・対称性(壁紙群)が分かれば,マヨラナ粒子を2対持ちうる超伝導の対称性(既約表現)と対応するトポロジカル不変量を知ることができる.これを全ての壁紙群に対して適用することができる.この結果は,対称性のみから得られるので物質の詳細に依存せず,2対のマヨラナ粒子をもつトポロジカル超伝導体探索の指針として有用なものである.また,Sr3SnOへの適用例も構成した.これを参照すれば本理論の使用法を簡単に理解することができる.
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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