研究領域 | 次世代物質探索のための離散幾何学 |
研究課題/領域番号 |
20H04644
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
天本 義史 九州大学, 先導物質化学研究所, 助教 (70773159)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2020年度: 8,320千円 (直接経費: 6,400千円、間接経費: 1,920千円)
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キーワード | 結晶性高分子 / マテリアルズインフォマティクス / 解釈可能な機械学習 / 計測インフォマティクス / 構造物性相関 / 階層構造 / 高次構造 / インフォマティクス |
研究開始時の研究の概要 |
高分子材料は、成型プロセスに依存した階層的な高次構造を持ち、様々な物性へ影響を及ぼす。既存の手法では、各階層での議論に留まる事が多く、階層性を統一的に取り入れた構造物性相関の確立が課題である。これまで、研究代表者は、複雑ネットワークの中心性に基づくエラストマーの「繋がり」に関する特徴量や結晶性高分子の放射光測定データから結晶構造の特徴量を取得した。これらの特徴量に他のスケールの情報を加え、情報科学の観点から高分子材料の階層構造を連結させた記述を試みる。
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研究実績の概要 |
本研究では、情報科学的手法に基づき高分子材料の階層構造を反映した構造ー物性相関の構築を提案した。昨年度は、結晶性高分子の結晶構造を反映した階層的な機械学習モデルの構築を行った。当該年度は、複数の物性に対する多目的最適化と計測データへの説明可能な機械学習の適用について検討した。 多目的最適化について、材料の分解性とタフネスの両立を目指し、化学構造と成形加工プロセスの最適化を行なった。化学構造として、3つのαアミノ酸を有するポリペプチドを合成し、アミノ酸配列を最適化する事で、分解性、ヤング率、破断歪を両立したパレート解を得た。また、成形加工プロセスに関しては、ポリ乳酸の結晶化温度、結晶化時間、核剤の有無などを最適化することで、分解性と降伏応力のパレート解付近の物性を得ることができた。 機械学習の判断基準に関して、SHAPやGrad-CAMなどの解釈可能な機械学習の手法をX線の散乱・回折データに適用した。脂肪族ポリエステルのX線の散乱・回折像を入力データとして、畳み込みニューラルネットワークで分類モデルを構築し、SHAP、LIME、Grad-CAMを適用したところ、回折ピークやビームセンターを判断基準としている事が分かった。また、次元圧縮後のX線のデータと物性との回帰モデルにSHAPを適用したところ、線形の関係では、LASSOの係数やRandom Forestの重要度と同様であったが、非線形の関係では、サンプル毎に異なる説明変数が効いている事がわかった。さらに、この手法をプロセスー構造ー物性相関に適用した。 当該年度の成果として、材料の設計、理解、予測を可能とする情報科学的手法を確立しており、今後のマテリアルズインフォマティクスの発展に寄与するものと期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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