研究領域 | 分子夾雑の生命化学 |
研究課題/領域番号 |
20H04717
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
藤原 慶 慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (20580989)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 合成生物学 / 高分子混雑 / 細胞サイズ空間 / 細胞再構成 / 無細胞転写翻訳系 / 人工細胞 / 生命システム / 相転移 |
研究開始時の研究の概要 |
「細胞サイズの空間でのみ顕在化する分子夾雑による生命システム動態変化」の一般性とより詳細なメカニズムについて、人工細胞と生命システム再構成系を活用することで迫る。本研究は、構成論的な立場から細胞サイズ空間において分子夾雑が生命システムの維持や機能に必要な側面を描き出すものであり、生命の設計図の解明や、従来の細胞解析では困難であった『分子夾雑が細胞内の生命化学を制御するメカニズムの解明』につながることが期待される。
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研究実績の概要 |
細胞サイズの空間でのみ顕在化する分子夾雑による生命システム動態変化の一般性とより詳細なメカニズムについて、人工細胞と生命システム再構成系を活用することで迫ることを目的としている。
昨年度までに、細胞サイズ空間効果によって生じる膜局在の顕在化や生化学システムの動態転移が生じる理由は、要素依存ではなく、多くのタンパク質が有する普遍的な機能であることが示された。本年度GFP融合タンパク質や人工タンパク質を用いて詳細に解析したところ、この効果の強さは脂質膜への非特異的な吸着の強さに関係していた。これらの結果は、PUREシステムを用いた系でも同様だった。特にPUREシステムではGFP合成量と細胞サイズの比較から、細胞サイズ空間効果をクリアに示すことができた。数種のタンパク質を用いた競合実験の結果から、細胞サイズ空間効果により膜局在が促進されること、膜が共通要素となることで枯渇資源となり、膜結合分子間で競合することが分子夾雑効果の本質であることが明らかになった。常微分方程式を用いた理論解析からこの結論が裏付けられると同時に、細胞サイズ空間におけるタンパク質の局在と機能は、細胞内の様々な膜結合力を持つタンパク質間の膜結合の競合の経過として、すなわち分子夾雑の種類によって、相対的に決定されることが示唆された。これらの結果は細胞において、分子夾雑の度合いが分子配置や生化学システムの振る舞いを制御し、正常な機能を担保していることを示した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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