研究領域 | 重力波物理学・天文学:創世記 |
研究課題/領域番号 |
20H04725
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 千葉大学 (2021) 東京大学 (2020) |
研究代表者 |
大栗 真宗 千葉大学, 先進科学センター, 教授 (60598572)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 重力波 / 重力レンズ / ダークマター / 暗黒物質 / 観測的宇宙論 |
研究開始時の研究の概要 |
宇宙の構造形成進化の理論としてコールドダークマター理論は大きな成功をおさめているが、それが予言するダークマター小スケール分布は観測との矛盾の可能性が指摘されており論争となっている。本研究の目的は、コンパクト連星合体由来の重力波を利用した小スケールダークマター分布の新しい測定手法を確立すること、および小スケールダークマター分布の測定量と様々なダークマター理論との対応関係をより深く理解することである。この研究によって、コンパクト連星合体由来の重力波をダークマター研究の新しいツールとして確立しその有用性を定量化することが最終的な目標である。
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研究実績の概要 |
重力波を用いたダークマター小スケール分布測定に向けて多くの研究成果がえられた。波動光学重力レンズ効果の計算においては重力レンズポテンシャルを積分する必要があるが、その重力レンズポテンシャルを現実的なモデルとしてよく採用される楕円NFW分布と楕円Hernquist分布で大幅に高速化する新手法を開発した。これにより波動光学効果を現実的な質量モデルで計算する可能性が拓かれた。また非常に質量の軽いファジーダークマターモデルにおいてその小スケールパワースペクトルを解析的に計算する解析モデルを考案した。さらに、重力レンズにより増光された重力波が小スケール密度ゆらぎによって振幅と位相にどのような摂動を受けるかの一般的な式を導出することに成功した。この式をもちいて、ダークマターサブハローやファジーダークマター、原始ブラックホールなどのモデルで期待される振幅と位相の摂動の大きさを議論し、増光率のおおきな像の場合に波動光学効果が現実的に検出可能であることを指摘した。これらの研究成果により、重力波を用いて非常に小さなスケールの密度ゆらぎを検出するための基本的な理論的枠組みがほぼととのったことになり、今後の研究の展開に期待がもたれる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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