研究領域 | 重力波物理学・天文学:創世記 |
研究課題/領域番号 |
20H04750
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
郡 和範 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (50565819)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 原始ブラックホール / 宇宙論 / 一般相対性理論 / インフレーション / 量子ゆらぎ / ヒッグス / スタロビンスキーモデル / 重力波 / ダークマター / ブラックホール / 宇宙マイクロ波背景放射 / ガンマ線 / 宇宙線 / 陽電子 / 初期宇宙 / 宇宙誕生 |
研究開始時の研究の概要 |
1) PBH説への既存の宇宙論的・宇宙物理学的な制限を重点的に整備するという間接的な方法と、2)新しい観測を用いてPBH形成の時期の情報を得るという直接的な方法を実行する。1)に関して、A) PBHによる降着円盤形成への宇宙論的な制限を洗いざらい精査する。その後、C) 数値計算により、降着円盤形成の詳細を確かめ、PBHがSMBHへ成長するシナリオの可能性1を検討する。そして2) に関して、C) 星の進化の理論とBHの進化の理論を整理し、将来の重力波観測でPBHと天体起源BHを区別する方法を定式化する。そして、まとめとして、D) PBHを生み出すインフレーション理論との整合性を議論する。
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研究実績の概要 |
2022年度は、査読付き論文を7本発表し、外部での講演を14回行った。その中でも、論文1)において、原始ブラックホール連星の合体からのシグナルを空間的に相関させることで、天体ブラックホール連星の合体のシグナルと区別するアイデアを提案した。また、論文 3)では、原始ブラックホールの生成する新しいインフレーションモデルを提案している。原始ブラックホールは、ダークマターの有力な候補である。我々はこの論文において、Starobinsky-Higgsのmulti-fieldインフレーションモデルにおいて、tachyonic prehearingが起こり、小スケールのゆらぎが増幅され原始ブラックホールが作られることを指摘した。また、論文 6)において、インフレーション直後に現れたと期待されるインフラトンの振動による物質優勢期において、原始ブラックホールが作られる機構に新しいプロセスを発見した。原始ブラックホールを作ると期待される密度ゆらぎの中でもsmall scaleの密度ゆらぎが、先にvirializationすることにより原始ブラックホールの生成を抑制してしまうのである。この論文では、それを避けるための条件を詳しく調べた。特に、この論文 6)の成果は、私がライフワークとして行ってきてきた宇宙初期の物質優勢期における原始ブラックホールの形成条件の総まとめとなっている。これらのことは、今回の「原始ブラックホールで探る新しい宇宙論」のプロジェクト研究における極めてオリジナリティーの高い成果であり、この分野の世界の研究を主導するものである。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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