研究領域 | 重力波物理学・天文学:創世記 |
研究課題/領域番号 |
20H04752
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
水田 晃 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 研究員 (90402817)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ガンマ線 / ジェット / 相対性理論 / 数値流体力学 / 相対論的ジェット / ガンマ線バースト / 相対論的流体 / 数値流体計算 / 重力波天文学 / マルチメッセンジャー天文学 |
研究開始時の研究の概要 |
GW170817の重力波観測では中性子連星の合体に伴って放出されたエジェクタとジェットの相互作用によってガンマ線から電波にまで多波長で電磁波が検出された。しかし、電磁波対応天体の観測は現時点ではこの一例にとどまっており、短い継続時間のガンマ線バーストの完全な理解にも至っていない。中性子連星や中性子星とブラックホール連星の合体に伴って放出されたエジェクタ中を伝搬する相対論的ジェットを相対論的数値シミュレーションによって時間進化を考え、伝搬の安定性、エジェクタからのブレイクなどの基本的性質を明らかにするだけでなく、将来近傍のコンパクト連星の合体からの重力波に対応する電磁波放射の特性も明らかにする。
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研究実績の概要 |
宇宙最大規模の爆発現象であるガンマ線バーストは比較的近傍のイベントの観測より特異な重力崩壊型超新星やコンパクト連星の合体が起源だと考えられている。どちらのバーストもガンマ線を放射するフェーズの前にジェットがジェットの密度に対して高密度の媒質中を伝搬し、ショックブレイクアウトしなければならない。長いバーストの場合、親星外層が、短いバーストの場合、連星合体後に赤道面上空に撒き散らされたダイナミカルエジェクタがそれに対応する。これまで軸対象2次元のシミュレーションによって調べられてきたが、近年3次元性の重要性が指摘されてきており、本課題ではガンマ線バーストジェットの高密度媒質中での伝搬における3次元性に注目して研究を行った。 新たに3次元の相対論的流体コードを整備し長いバーストの親星中での伝搬に対して3次元の高解像度シミュレーションを行った。ジェットは伝搬すると高温、高圧のコクーンが形成されジェットはコクーンに閉じ込められ収束を保つが、伝搬方向に対し横方向にわずかに膨張、収縮を準周期的に繰り返す。その運動によりジェットとコクーンの界面は加速度運動をするため、流体不安定性の一つであるレーリーテーラー不安定性が成長する。この不安定性は短波長モードの方が早く成長する性質があるため、流体シミュレーションの解像度に強く依存することが考えられる。我々は世界でも最高の像度度でジェットを界面を捕獲する計算を行った。ジェット伝搬途中で流体不安定性の非線形成長によりジェットとコクーンの混合が高解像度計算の場合、より顕著になり伝搬効率が落ちていくこと、解像度スタディの結果を外挿することにより、計算の実現が困難なより高解像度計算を行ったとしても、現実的なエンジンの継続時間でジェットがブレイクアウトするという結果が得られた。その結果をまとめ、論文投稿準備中である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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