研究領域 | 化学コミュニケーションのフロンティア |
研究課題/領域番号 |
20H04776
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
下山 敦史 大阪大学, 理学研究科, 助教 (90625055)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | リポ多糖 / リピドA / アジュバント / ケミカルエコロジー / 免疫制御 / 共生菌 / Alcaligenes faecalis / セルフアジュバント |
研究開始時の研究の概要 |
研究代表者は、細菌-宿主間ケミカルエコロジー研究の観点から、腸管関連リンパ組織共生菌Alcaligenes faecalisに着目し、その外膜成分である糖脂質リピドAがアジュバントとして大変有望であることを見いだしてきた。本研究では、A. faecalis由来リピドAの能力を最大限に活かすため、より効率的かつ特異的な抗体産生を可能とするアジュバント-抗原複合体を合成し、ワクチン開発への展開を目指す。
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研究実績の概要 |
研究代表者は、グラム陰性菌外膜成分リポ多糖とその活性中心リピドAについて、構造と免疫調節作用の相関を解明してきた。近年は、細菌-宿主間ケミカルエコロジー研究の観点から、生体内環境に生息する細菌について、リピドAの機能解析とアジュバントへの応用について研究を進めてきた。共生菌リピドAならば低毒性ながら共生関係構築の鍵となる恒常性維持機能を有すると考え、腸管における細菌-宿主間化学コミュニケーションの解析と低毒性アジュバントの創出を目的として、腸管免疫調節を担うパイエル板の共生菌Alcaligenes faecalisに着目し、リポ多糖の精製と構造決定、さらにはリピドA群の系統的合成と機能評価を実施し、活性中心構造を同定するとともに、A. faecalisリピドAが有望な粘膜ワクチンアジュバントであることを見いだしてきた。 本年度は、リポ多糖部分構造であるKdo-リピドAの合成を達成し、Kdoの付加によりリピドAの活性が減弱することを明らかにした。さらには、A. faecalisリピドAのアシル鎖側鎖に存在する特徴的なヒドロキシ基に着目した構造活性相関研究を展開し、10種のリピドAから成るライブラリの合成を達成し、着目したヒドロキシ基がTLR4の活性化制御に影響することを細胞実験により明らかにするとともに、マウスを用いたin vivo試験により、IgA産生増強作用にも影響することを明らかにした。本研究で見いだしたA. faecalisリピドAは、有望なワクチンアジュバント候補として、2021年より研究用試薬として市販も開始された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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