研究領域 | 化学コミュニケーションのフロンティア |
研究課題/領域番号 |
20H04778
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
山下 敦子 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (10321738)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 味覚受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
味覚は、生物が摂食する際に食物に含まれる化学物質を感知し、生存に必要な栄養素を含むか、あるいは害となる物質を含むかを判断する化学感覚であり、「食べるもの」と「食べられるもの」との間の化学コミュニケーションとしての側面も持つ。本研究では、ヒトでうま味受容体や甘味受容体としてはたらくタイプ1味覚受容体(T1r)について、味物質や味物質感知を阻害する物質など、どのような化学物質がT1rのリガンドとなるか、それらが受容体によってどのように認識され、受容体にどのように作用するのかを、立体構造の観点から明らかにすることで、T1rによる外界からの化学シグナル感知機構の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
メダカ味覚受容体T1r2a/T1r3リガンド結合ドメイン結晶への結合を見出していた塩化物イオンについて、蛍光共鳴エネルギー移動法によるT1r2a/T1r3リガンド結合ドメインにもたらす作用を解析した結果、同受容体応答を誘起するアミノ酸と同等の構造変化を引き起こすことを明らかにした。また、示差走査蛍光測定により結合親和性を解析することで、結合と構造変化が概ね同濃度域で起こることを確認した。さらに、塩化物イオンの結合部位の構造と配列解析から、この塩化物イオン結合はT1r1-T1r3受容体、T1r2-T1r3受容体両者に共通した作用をもたらすことが示唆された。 さらに、示差走査蛍光測定により、メダカT1r2a/T1r3リガンド結合ドメインおよび試料調製を達成しているT1r1-T1r3リガンド結合ドメインを用いて、リガンドスクリーニングを実施した。その結果、これまでに両受容体への結合が明らかになっていたアミノ酸とは全く異なる化学構造を持ちながら、いずれのタンパク質にも共通して結合を示す生理活性物質を見出した。 さらに、試料調製条件を確立していたT1r1-T1r3リガンド結合ドメインについて、精製条件と結晶化条件を改善した結果、結晶サイズは依然小さいものの、これまでに得られてきた結晶よりも改善が見られ、10 um x 40 um程度の結晶を得ることができた。SPring-8のマイクロフォーカスビームラインBL32XUの利用により、微結晶データ収集の手段であるsmall-wedgeデータ収集を行うことで、約3.5A分解能の回折強度データを収集した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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