研究領域 | 分子合成オンデマンドを実現するハイブリッド触媒系の創製 |
研究課題/領域番号 |
20H04793
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩井 智弘 東京大学, 大学院総合文化研究科, 講師 (30610729)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 有機無機ハイブリッド触媒 / 共役分子 / 連結型ロタキサン構造 / シクロデキストリン / 光増感剤 / 固体触媒 / 分子触媒 / ハイブリッド触媒 / 電子移動反応 / 遷移金属錯体 / ビピリジン配位子 / イリジウム触媒 / ニッケル触媒 |
研究開始時の研究の概要 |
高反応性分子活性種である有機ラジカルは、短寿命で失活しやすく、精密有機合成への利用は限定的である。触媒機能を明確に構造化してラジカル種を空間的に孤立化できれば、その性能を最大限に引き出すとともに、新形式の化学反応の実現が期待できる。本研究では、固体が有する化学的・物理的特性を利用して、ラジカル活性種の高度合成利用を実現する固体-分子ハイブリッド触媒の創製を目的とする。研究代表者が独自に展開してきた「固体の特性を活かした活性サイトの完全孤立化」の知見を基盤とし、固体と分子の協働効果に基づく高効率な電子移動反応を開発する。
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研究実績の概要 |
本課題では、固体と分子の特性を活かした化学反応場を設計し、高効率な電子移動反応の開発を目的としている。本年度は、金属酸化物の無機半導体特性を活かした不均一系触媒の開発を目指して研究を実施した。
有機分子と無機固体からなる有機無機ハイブリッド材料は、デバイスや触媒分野での利用が注目されている。π共役分子は、その電子移動効率から有機無機ハイブリッド材料の有機分子素子として有望であるが、π-π相互作用に起因した凝集体の形成が懸念される。研究代表者の所属グループでは最近、メチル化シクロデキストリンからなる[1]ロタキサン型π共役ホスホン酸アンカーを開発し、その被覆効果に基づき、金属酸化物表面に凝集のない有機無機ハイブリッド界面の形成を実現している。そこで、今回、光増感剤や可視光レドックス触媒への利用を指向して、連結型ロタキサン構造を有する有機無機ハイブリッド型ルテニウムポリピリジル錯体を設計・合成した。具体的には、メチル化シクロデキストリンとトラン骨格からなるアジド基含有ホスホン酸アンカーを酸化インジウムスズ(ITO)基板への担持し、続くエチニル基を有するトリス(2,2’-ビピリジル)ルテニウム錯体との銅触媒クリック反応により調製した。この修飾ITO基板のサイクリックボルタンメトリー測定において、Ru(II)-Ru(III)に帰属される可逆な酸化還元波が観測されたことから、基板上へのルテニウム錯体の導入が確認できた。また、原子間力顕微鏡観察では、基板表面に顕著な凝集体の形成は見られなかった。本修飾方法は、金属酸化物ナノ粒子にも利用できることから、今後の触媒利用が期待される。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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