研究領域 | 分子合成オンデマンドを実現するハイブリッド触媒系の創製 |
研究課題/領域番号 |
20H04796
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐田 和己 北海道大学, 理学研究院, 教授 (80225911)
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研究期間 (年度) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | ハイブリッド触媒 / 有機触媒 / 温度応答性高分子 / 有機金属構造体 / オンデマンド触媒 / 刺激応答性触媒 / 刺激応答性高分子 / 金属有機構造体 / 触媒活性制御 / ナノ多孔性配位高分子 |
研究開始時の研究の概要 |
生体内における有機反応の特徴は(1)高選択的でかつ高収率で、(2)反応に応じて必要な酵素群が用意されており、それらの触媒活性の高次な制御により、必要な時に、必要な物質を、必要な量だけオンデマンドとして合成する点にある。人工的に開発された有機反応の多くはこのような調節機能を持っていない。本研究では、温度や化学物質の有無によって構造を大きく変化させる刺激応答性高分子と有機反応の触媒をナノ多孔性配位高分子の表面に修飾・ハイブリッド化し、温度変化や化学物質の刺激などによる触媒作用の高次な制御法を開発し、生体のような複雑な分子変換の制御を目指す。
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研究実績の概要 |
これまでのフラスコ内での有機合成化学反応の開発は化学反応の新奇な活性種を作りだし、一般性の高い反応、すなわち、(1)高選択的でかつ高収率で、(2)基質特異性が低く、様々な立体構造や官能基を持つ基質群を、生成物へと化学変換する有機反応系の開発が最も重要視されている。生体内の酵素のような調節機能を持つ触媒系を利用して、複数の反応を並列的に取り扱うことがいまだに困難であり、有機化学の課題の一つである。このような状況のもと、反応性の官能基を配位子としてもつナノ多孔性配位高分子を利用して、内部空孔や表面に触媒を固定化し、刺激応答性高分子や環境制御基と複合化により、触媒基の触媒作用の自在な制御を目指して研究を行った。オンデマンド触媒である有機触媒と刺激応答性高分子のハイブリッドを直接ナノ多孔性配位高分子への修飾修飾による導入や刺激応答性高分子と有機触媒の同時修飾など、様々な観点から検討を行ったが、有効な合成法の開発には課題が残った。しかしながら、触媒基と反応活性制御を指向した低分子(環境制御基)の事後修飾反応では、適切な環境制御基により活性の制御が可能となった。特に、ヨードフェニル基を新規に導入した場合、環境制御基により活性が向上することを明らかにした。事後修飾反応が可能な新しい温度応答性高分子の探索を行い、使用する混合溶媒を限定することにより、数多くの汎用高分子が温度応答性を示すことを見出し、これらの利用が可能であることを明らかにした。さらに、北大・吉野との領域内共同研究では、TETRADのヘテロディールス-アルダー反応およびその逆反応を利用し、可逆的に高分子間を架橋することで新しいタイプの刺激・温度応答性高分子の開発に成功した。特に化学的に誘導されたゾル-ゲル転移の力学物性の評価を高分子科学の立場から評価した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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